駅などでよく見かける、エスカレーターにベビーカーを乗せているママたち。あれ、とても危険だと思いませんか?いつ事故が起こるのではないかと、見ている方がひやひやしてしまいます。また、自分も転倒しそうになった経験があるという人もいるのではないでしょうか。ベビーカーでエスカレーターを利用してしまう気持ちはとてもよくわかりますが、これはとりかえしのつかない事故が起こる可能性のある、大変危険な行為なのです。
エスカレーターでのベビーカーはとても危険
どうしてベビーカーでエスカレーターを利用するのか、当事者にその理由を聞くと
- エレベーターがない
- エレベーターがとても混雑していた
- 急いでいる
- めんどう
- 母親一人じゃベビーカーをたたんで持ち、さらに子どもを抱っこして運べない
などの意見があるようです。それではエスカレーターにベビーカーを乗せることにより、どのような危険があるのかみてみましょう。
知っていましたか?エスカレーターのルール
エスカレーターを安全に利用するために、日本エレベーター協会は以下のルールを設けています。
- ステップ上に立ち止まって利用する
- ベビーカー、カート、車いす禁止
- 黄色い線の内側に立つ
- 衣類のすそが巻き込まれないよう注意する
- かかとのとがった履物は溝にはさまらないよう注意する
- 乗り口、降り口付近では立ち止まらない
- 移動手すりに必ずつかまる
などがあります。みなさんご存じでしたか?エスカレーターをかけ上げる人もよく見かけますが、これはルール違反なのですね。もちろんベビーカーを乗せることも禁止されています。
転倒の危険
ベビーカーのタイヤがステップに乗らずにバランスを崩すと、支えきれずに転倒する恐れがあります。また、ステップと地面のさかい目に車輪がはさまると大変危険です。ほかにも子どものひざかけやタオルなど、はさまりやすい物がいくつかありますね。転倒すると自分や子どもだけでなく、周りを巻き込んだ大きな事故に発展する可能性があります。
子どもが人や物に接触する危険
エスカレーターにベビーカーを乗せたとき、乗っている子どもが手を伸ばすと大変危険です。横をのぼっているほかの人や荷物に接触してけがをしたり、エスカレーターのガラスの欄干とベビーカーの間に手をはさまれたりする可能性があります。
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実際の事故
車いすやベビーカーでエスカレーターを利用したことが原因となった事故で、平成27年までの5年間に東京都内だけで計40人が救急搬送されています(東京消防庁調べ)。これは決して少ない数字ではありません。では実際にどんな事例があるのでしょうか。みていきましょう。
体験談1
『エスカレーターにベビーカーを乗せてのぼっていました。降り口まで着くと、ステップと地面のさかい目にタイヤがはさまり、前に進めず転倒しそうになりました。後ろからも人がきていたので、とても危険を感じました。』
体験談2
『エスカレーターにベビーカーを乗せているとき、突然子どもが暴れだしました。ベルトはしてあるものの、身を乗り出し大変危険な状況でした。私はベビーカーを支えるため両手がふさがっており、声をかける対処しかできなかったです。』
エスカレーターにベビーカーを軽い気持ちで乗せている人もいると思いますが、一歩間違えれば大変な事故につながりかねません。
周りの人もやっているから、私は気を付けているから大丈夫、なんて思っていませんか?それは大きな間違いです。またエスカレーター使用中に事故が起きても、自分では急停止させることはできないため、事故は大きく広がるかもしれません。
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3人の子を持つ母親で元保育士。
早起きして高校生のお弁当づくりに励む日々を送っています。私の元気の源は推し活。推しってどうしてあんなに尊いのでしょうか。
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