アメリカでは4人に1人が産後2週間で職場に復帰するので、母親以外の第三者(ベビーシッターやナニー)がお世話するのは珍しいことではないそうです。そのため妊娠から乳幼児の育児にはテクノロジーを使ったツールが多く存在します。では、日本はどうでしょうか?「子育てにスマートフォンを使っているわ!」と言いにくい雰囲気がありますよね。今回は子育てをITなどで効率化し、ゆとりのある子育てを目的としたプロジェクト「子育Tech(こそだてっく)」についてご紹介していきましょう。
「子育Tech」とは一体なに?
ITやテクノロジーを活用し心身共にゆとりある子育て環境の実現を目指すサービスを「子育Tech」として、2018年3月より株式会社カラダノートが提唱してきました。そしてITベンチャー5社による「子育Tech委員会」が10月2日に発足しました。
「子育Tech」は、子育てにおいてITやテクノロジーを使い、以下を実現するサービスです。
1.育児の記録や共有の効率化するもの
2.育児の情報収集の効率化するもの
3.育児にまつわる夫婦間のコミュニケーションの糸口になるもの
「子育Tech」の共同組織カラダノート、ファーストアセントなどの7社は子育てに関連したサービスを提供している企業です。
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昔から子育てに手間をかけることが=愛情をかけているとされていました。ママのアンケートをみてもITやテクノロジーを使う便利さを理解しつつも手間をかけることが愛情であるとも認識されています。
子育てにITやテクノロジーを取り入れることに利便性を感じている人は96.6%に達しています。
一方で、手作りや手間暇かけることが愛情であると感じている人も57.6%いることが判明。
育児中にスマートフォンを使って年配者から注意
育児中にスマートフォンを使っていたら周囲から注意を言われたり、不快な顔をされた経験はありませんか?
アンケートでは否定的なことを言われた経験があるかを問う質問では、「全くない」と答えた人が42.7%を占めています。
一方で、57.3%の人たちがスマスマートフォンアプリを使っていたら周囲から注意されるなどのネガティブな反応をされた経験があります。
明確に「ある」と回答した21.7%の人に「どの世代から指摘をうけた」ときくと50代以上が約8割であることもわかりました。たまGoo!読者の父母世代にあたりますね。
では、実際にどんなことを言われたのか?
- 授乳記録をアプリでつけていたら、ノートで丁寧につけたほうがいいんじゃない?といわれた(30代・女性)
- スマートフォンで記録を取っていたら、義母に子供がいるときにはスマートフォンを触らないほうがいいといわれて言い合いになった(20代・女性)
- 記録をしていたものを見返していたら、「授乳の時は、赤ちゃんの顔を見てあげないと」、と義母に言われた。(30代・女性)
- 電車で隣り合わせた60代くらいの女性に「携帯ばかり見てないで」と言われた(30代・女性)
- アプリでトイレの記録を取っていたら、夫に「子供がいるときにスマホを触るのはやめなよ」と言われた。アプリで記録をとっているのを説明したら特に何も言わなかったけど、周りにもそう思われてたら嫌だなという気持ちに。(20代女性)
- 「スマホ育児」といわれるとドキッとする。スマホを子供に使わせてるわけじゃないけど、自分が使うというだけでも非難されるような気がしてスマホを触らない方法のほうがいいのかなと思ってしまう。(30代女性)
「子育Tech委員会」ではこうした結果から、ITやテクノロジーを使った子育てについての利便性や豊かさを提案しつつ、孫育て世代への理解と浸透を狙って取り組んでいきます。
「子育Tech」の今後について
「手間暇かけてこそ愛情」という価値観と「テクノロジーを育児に取り入れることによる利便性の高さ」の間で揺れる子育て世代のパパママに、妊婦の情報の記録や共有、収集を助ける「ママびより」や赤ちゃんの泣き声をAIで人工知能(AI)できる「パパっと育児」など、積極的にITやテクノロジーを活用することでゆとりある子育て環境の実現を目指すことです。
同時に子育て世代の親世代へ理解を深めてもらえるように孫育て世代を対象としたイベントや市場調査などを実施します。
おわりに
スマホで子育てをすると、愛情をかけない母親が手抜き育児をしているとみられがちですが、とんでもない間違いです。今や7割の家庭が共働きの時代です。家事、仕事、育児を普通にこなしても時間が足りません。だからこそITやテクノロジー(スマホ)を上手に使いながら子育てをしていくことが重要になっていくのです。
「子育Tech」のイベントなどの開催によって孫育て世代のギャップもなくなり、今以上にスマホなどを利用した子育てがより身近になるといいですね。これからの「子育Tech」の活動に注目していきましょう。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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