秋から冬にかけて、急に朝晩冷え込む時期があります。明け方「ちょっと冷えるな・・・」と思って目を覚まして、眠るときにかけておいた毛布をはねのけて、何もかけずに寝ている子どもの姿を見てびっくり!という経験はありませんか?親が何度もかけているのにそれをはねのけて、泣いて毛布を嫌がる子も。なぜ、子どもはそんなに毛布を嫌がるのでしょうか。寒い時期はどう対処すれば風邪をひかせないで済むのでしょう?お悩み解決の方法をご紹介します。
どうして毛布を嫌がるの?
子どもは、タオルやぬいぐるみ、毛布などに執着することがよくあります。また、乳児は布でキュッとくるまれると安心するともいわれていて、海外では赤ちゃんを大きな布でくるくると固く巻いておく国もあります。それなのになぜ、毛布を嫌がる子どもがいるのでしょうか。
「暑いから」という可能性が大
眠るときに毛布をかけられると嫌がるのは、単純に「暑いから」という可能性が高いです。大人は「寒いのではないか」と心配しがちですが、もともと子どもは大人よりも体温が高いため、感覚が違います。年配の方がよく「もっと着せなさい」といいますが、自分の体感を基準に考えてはいけません。特に赤ちゃんは、体重あたりの食事量や運動量が多く、熱を生み出す身体になっています。かけてもかけても毛布をはいでしまう子や、朝になると必ず布団をかけずに寝ている子は、自然に体温を調節をしているのだと考えられます。
嫌な思いをしたトラウマ(心的外傷)体験
中には、暑さ寒さとは関係なく毛布を嫌がる子もいるようです。断言はできませんが、毛布や布団をかぶってなんらかの嫌な思いを体験したせいかもしれません。身体に巻き付いて、寝返りを打とうとしたとき苦しかったとか、頭まで深くかぶってしまい怖かった、息苦しかった、ということがあったとも考えられます。毛布の種類によっては、感触が嫌いということがあるかもしれませんね。
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寒いと風邪をひくって本当?
親としては、子どもが寒い中、毛布もかぶらず寝ているのは心配でたまりませんね。よく「寒いと風邪をひくよ」と注意されることがありますが、これは本当のことなのでしょうか。
寒さが免疫力を低下させる
寒いと風邪をひく、という言葉には、根拠があります。風邪はウイルスによって感染する病気ですから、夏でも冬でもウイルスに感染すれば風邪をひきます。ウイルスは、乾燥しやすい冬になると水分が抜けて軽くなり、空気中に拡散しやすくなります。寒い冬に風邪がはやるのはそのせいです。さらに、人間は体温が下がると免疫力が低下することがわかっています。寒いところにいたり、身体をぬれたままにして放射熱を出し続けたりしていると体温が下がり、免疫力が低下してしまうので風邪をひきやすくなるのです。
体温調節は手や足の平で行われる
乳幼児は、眠くなると手足がぽかぽかと暖かくなってきます。ぐすっているときに手足を触って暖かければ、もう眠たいんだなとわかりますね。これは体温調節機能のひとつで、手や足の平に血液を集中させて外気にあてて冷やしているのです。身体の中の温度を下げて眠りにつこうとしているため、こうしたときに毛布をかけて暖めようとするのは逆効果になってしまいます。眠りかけのときは、少し寒いようでも問題がなさそうです。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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