離乳食といえば、日本ではおおむね生後5~6カ月頃からスタートするご家庭が多いです。まだまだ歯が生えはじめる前後の時期で、成長具合に配慮しながら食べやすく工夫して与えていきます。しかし、世界各国では文化の違いか離乳食にも大きな違いがあるのです。今回は、日本をはじめ世界9カ国の離乳食事情についてご紹介します。驚きの連続ですよ!
世界の離乳食事情(アジア編)
基本的に白米を基本とする食文化の日本では、離乳食に関しても米をベースとしたおかゆからはじめる場合が一般的です。アジアにおいても、おかゆから離乳食をはじめる国も多いとのこと。ここでは、韓国・中国・インドの離乳食について見ていきましょう。
韓国における離乳食の考え方・特徴
韓国では、生後2~3カ月頃からリンゴをすりつぶした果汁などを与えはじめます。日本よりも早い時期にはじめるようです。さらに4~5カ月頃にはおかゆや野菜を細かくしたスープなどを与えていきます。気になるのは「キムチ」ですよね?赤ちゃんの時期には与えることはなく、平均的に3歳前後に与えはじめるのだそうです。瓶詰のベビーフードなども販売されており、日本とよく似た離乳食事情です。
その他
- 日本と同じようにおかゆが基本
- 離乳食開始3日目から細かい牛肉を与えることも
中国における離乳食の考え方・特徴
まずはおかゆからスタートするのは日本と同様です。慣れてきたら、鶏肉・豚肉・魚など、次に野菜を細かくして加えます。中国では、日本のように徐々に固さを変えていくことはしません。ドロドロの離乳食を1歳頃まで与え、その後は大人と同じ食事に変えていきます。
その他
- おかゆに肉のでんぶんをかけたりする
- 特別に離乳食を作ることは少ない
- 共働きが多く、ベビーフードの種類は豊富
インドにおける離乳食の考え方・特徴
インドでは、離乳食スタート時から、砂糖を使うのが特徴的です。砂糖入りのミルクがゆ・豆をスープ状にした「ダール」という離乳食から与えはじめます。徐々に慣れていくと、スパイスを混ぜていき、ターメリック・サフラン・アーモンドパウダーなどが離乳食で使われています。
1歳頃になると、カレーも食べられるようになっているとのこと!
その他
- 生後8カ月~辛くないスパイスを与えるのが主流
- 1歳半頃にチリやブラックペッパーの辛スパイスOK
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世界の離乳食事情(ヨーロッパ編)
世界各国の食事情によって、離乳食に使う食材が大きく異なります。ヨーロッパにおいても、それぞれの国によって離乳食に対する考え方はさまざまです。ここでは、フランス・イタリア・フィンランドの離乳食事情について見ていきましょう。
フランスにおける離乳食の考え方・特徴
フランスでは主食はパンですが、離乳食ではまず野菜のピューレから与えはじめます。フランスでも手づくりがすすめられていますが、瓶詰のベビーフードを利用する人も多いです。グルテンアレルギーに配慮することもあり、米については生後8カ月以降に与えることを指導しています。
その他
- 野菜のピューレや砂糖漬けや砂糖煮にした果物が多い
- デザートをつけるのことが多い
- 市販品が充実していて手づくりは少数
イタリアにおける離乳食の考え方・特徴
離乳食のスタートでは、パスタの原料でも知られるデュラムセモリナの粉にミルクを加えて煮たものから与えます。慣れてきたら、さらに野菜を入れるなど変化を与えていきます。特徴的なのは、離乳食でもオリーブオイルやパルメザンチーズが普通に使われること!イタリアらしい離乳食ともいえますね。
その他
- かかりつけの小児科医から指導が入ることが多い
- 炭水化物・タンパク質・脂質・野菜などのワンプレート離乳食にするのが人気
フィンランドにおける離乳食の考え方・特徴
フィンランドはベビーフードが豊富に販売・利用されています。というのも、フィンランドでは男女平等の意識が強く、ママの育児に対する負担軽減も考えられているのです。まずはニンジン・ジャガイモをすりつぶしたポルッカケナイットが定番で与えられます。クランベリーやイチゴなども使われているのも特徴です。
その他
- 育児用ミルクのパックが主流
- 共稼ぎが多くベビーフードが充実
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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