養護教諭に求められる役割
養護教諭の仕事は多岐にわたります。歯磨き週間に歯の磨き方を指導したり、インフルエンザがはやる時期には、学校全体の予防対策を練り、修学旅行や遠足に同行したりします。さまざまな業務のなかでもっとも大切なのは、子どもたちの健康と安全を守ることです。
保健室登校で子どもの心をケアする
いじめや不登校問題の対策として、「保健室登校」というものがあります。「学校に行けない」「教室に入るのが怖い」という心理的な問題を抱えた子どもたちを保健室に登校させるという措置です。学校のなかで、養護教諭は「評価をしない」唯一の先生。成績や生活態度について叱られることもありません。子どもたちにとって保健室の先生は、自分をケアしてくれる優しい存在なのです。子どもの悩みや心の不調に対するケアも、養護教諭が果たしている大きな役割です。
応急処置法や性教育など正しい保健教育の実施
養護教諭は、子どもたちが自身の健康について、正しい知識と理解を身につけるための教育を行う立場の教員です。保健や健康についての知識や技術は日々更新され、社会は変化しています実際、学校にはAED(自動体外除細動器)が置かれるようになりましたし、LGBT(性的マイノリティー)の人権についても社会的な議論が行われるようになりました。養護教諭は、これから社会へ出ていく子どもたちに向けて、正しい情報を適切な時期に教えられるように配慮することが求められます。そのためには、ほかの教員や、保護者との連携が必要です。
おわりに
目立たないように見えて、養護教諭の仕事は広範囲にわたっています。特に、メンタル、フィジカルの両面で、子どものケアについて頼りになる存在です。スクールカウンセラーがいる学校は少ないですし、普段から「学校で困ったことがあったら保健室の先生に相談するといいよ」と子どもに伝えておけるといいですね。保健の先生がどんな人なのか、子どもたちとどのように関わっているのか、授業参観の折にでも先生とお話してみることをおすすめします。
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