仕事復帰をしたくても、子どもがいくつになったタイミングが良いのだろうかと悩みますよね。また、子どもの年齢だけではなく、仕事復帰をしたら子どもを自宅で留守番させるべきなのか、どこかに預けるべきなのかという問題も出てきます。それらのことも考えて、主婦が仕事復帰をするタイミングについて、ご紹介します。
主婦の仕事復帰の現状はどうなっている?
結婚し、子どもができると、母親の手が必要になることも多く、仕事をしながら育児をするのは困難なこともあるでしょう。しかし、子育てが落ち着くと、仕事復帰を目指す女性の割合が増加するといわれています。実際に、某人材会社が行ったアンケートによると、子どもを持つ主婦の就業率は、52%というデータが出ています。
最初のタイミングは生後6カ月から1歳
仕事復帰の最初のタイミングとしては、子どもの離乳食が始まり、授乳頻度が少なくなる生後6カ月から1歳だといわれています。しかし、この時期に仕事復帰する際は保育園に受からなければいけませんし、保育園に預けても0歳児の間は保育料が高くなるという難点もあります。その点はそれぞれの家庭の事情に合わせましょう。家族で話し合ったうえで、金銭的に厳しいようなら、仕事復帰をもう少し遅めにし、1歳から預けると保育料を安く済ませることもできます。
次のタイミングは1歳から2歳の間
仕事復帰もしたいけれど、子どもの離乳食が終わり、落ち着くまでは手元で育てたいという女性もいると思います。その選択自体はすばらしいことなので、納得の行く時期まで子育てに専念することも良いでしょう。ただ、ちょうどその時期に匹敵する2歳から4歳頃までは、イヤイヤ期と呼ばれる反抗期が子どもに訪れるとされています。そのため、その時期に仕事復帰をした場合は、保育園に通わせること自体に手を焼いてしまうこともあり得ます。子どもを預けるという選択を視野にいれるのなら、イヤイヤ期が始まる前の1歳から2歳の間に仕事復帰をする方法もおすすめです。
小学校なると仕事復帰している主婦が急増
一方、1歳から2歳の乳幼児期は、子どもの身体もデリケートなことが多く、急な発熱などが生じ、保育園などから保護者が呼び出されるケースも多いものです。このような時期に仕事と両立しながら子育てをするのは、思った以上にハードになるでしょう。そのため、仕事復帰をもう少し延長し、子どもが幼稚園や小学校に入学したときをきっかけにする主婦も大勢います。小学校の保護者会を見渡すと参加している人は専業主婦で、ほとんどの人が働いていて仕事で欠席というケースも多いようです。
子どもだけではなく母親の体調も考えること
主婦の仕事復帰の時期は、どうしても子どもを中心に考えがちです。しかし、出産後に出産前の健康な身体に戻るまでの期間は、人それぞれ異なります。そのため、母親も自分の体調をまず一番に考えたうえで行動しましょう。焦って仕事復帰をすると、体調を崩すこともあり得ますし、精神的な余裕がなくなってしまう場合もあるかもしれません。あくまでも、他人の家庭や基準と比べることなく、母親自身の心身の状態に合わせることが大切です。
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子どもの年齢以外での仕事復帰も視野に
仕事復帰をしたいのは山々だけれど、子どもの年齢のことばかり考えていては、最適な仕事が見つからなかったり、母親自身が体調を崩してしまったりすることもあるでしょう。主婦が仕事復帰するには、子どもの年齢以外に企業の動きや求人が多い時期にタイミングを合わせることも重要です。
移動の時期の4月に焦点を当てる
4月は、入学や入社などの入れ替わりの季節です。そのため、さまざまな企業でも人事異動や採用が頻繁に行われ、求人が増加する時期だといえます。その時期に焦点を当てることで、希望の仕事を見つける選択肢も広くなりますし、数多くの企業の就職面接にも参加しやすくなるでしょう。また、4月は引っ越しや転勤されたご家庭の関係で、保育園に入所する園児を募集することも多くなります。子どもを預けながら仕事復帰するには、親子ともども安心な時期かもしれません。
企業内で変化が生じやすい10月も狙い目
企業の採用の時期というと、4月がメインだと思っている方も多いかもしれません。しかし、10月も職場復帰の良い時期だといえます。10月は企業の組織変動や人事異動が多いといわれているからです。そのため、必然的に求人が増加する傾向になります。また、小売店、飲食店などのサービス業は、新規オープンが多い時期なので、求人が増加して仕事を探しやすくなるともいえるでしょう。社員、派遣社員の求人が増える時期は年に3回あるといわれています。
- 3月 = 4月の新体制の補充。退職者、育休者の増加
- 9月 = 10月の新体制の補充
- 7月 = 夏のボーナスをもらって退職する社員の増加
また、パートの仕事は子どものスケジュールに合わせて求職者が増減するケースが見受けられます。逆にいえば同じタイミングで仕事を探しているライバル主婦が多いということです。
- 【増加】4〜5月、9〜11月= 学校が始まる時期や子どもから手が離れる時期
- 【減少】12〜1月、7〜8月=子どもが冬、夏休みに入る時期
4月と10月以外でもチャンスを逃さずに
4月と10月は、以上のような理由で仕事復帰を行いやすい時期ではありますが、あくまでもその月以外はチャンスが少ないというわけではありません。仕事復帰のタイミングは、ひょんなことから訪れたり、企業との相性で左右されたりすることも多いものです。主婦にとって、最適な職場復帰を行うことができるように、職場復帰した後のライフスタイルをシミュレーションしてみたり、日頃から就きたい仕事に関する情報を見逃さないように心がけたりすることが大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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