保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。 3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。 生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/保育記事監修者プロフィール:伊藤美緒先生
子どもが大きくなってくると、進路の悩みが出てきます。特に私立に行かせるか公立に行かせるかは大きなポイント。そこで今回は、私立小学校の学費についてみていきたいと思います。1年間にかかる学費から、その他必要経費など公立との違いは多いと思います。公立小学校と比較してみて、今後の進路決定に役立ててくださいね。
年間学習費総額は約152万円!
私立小学校の年間学習費総額は、公立小学校の約4.8倍にもなります。内訳としては、学校教育費90万円、学校給食費4万8000円、学校外活動費64万7000円であり、学習費総額は約160万円にも及ぶ事が明らかになりました。そして6年間にかかる総費用は約959万円です!
【私立】入学金するときにかかるお金「学校教育費」
年間学習費総額の半分以上を占める、私立の学校教育費は年間約90万円もかかります。その額、なんと公立の14倍。では内訳をみてみましょう。
学校納付金約23万
こちらは、入学金、施設整備資金、学級費、受験料、PTA会費などにかかる費用です。入学金は各学校により教育方針が異なるのでリーズナブルな学校から、高額な入学金がかかる学校までさまざまです。
この中には「寄付金」も含まれています。学校によっては寄付金をお願いしているところもあり、「一口〇万円」と指定されている場合が多いです。寄付金の額によって子どもの扱いに差が出るという事はないようなので、無理に支払う必要はないようです。
授業料約48万円
毎月2~5万(年間約46万円)程度となっていますが、学校によってさまざまです。公立小学校は授業料が無料なので、この時点で公立との差が分かりますね。
通学関係費約9万円
制服や体操服、ランドセル、交通費などを含む費用です。
学校によっては有名デザイナーがデザインした制服もあるので、高額になる学校も少なくないようです。
また、私立の場合は希望した学校が学区外にある事の方が多く、子どもたちは通学に公共交通機関を使う事になります。バスや電車でも、毎日通うとなると交通費は家計に響いてくるものになります。
遠足、見学費、修学旅行約4万円
遠足や社会科見学、修学旅行の積立金の費用です。こちらも公立と比べると6倍ほど高額になっています。
教材費約3万円
教材費は、授業のために購入した図書や文具、実験材料などの費用です。学校によって使用する教材が違うので、金額に差があります。
教科外活動費約1万円
こちらはクラブ活動や運動会、学芸会などのためにかかる費用です。こちらは今までの費用に比べるとそれほどかからないといえるでしょう。
【私立】毎月の給食費
約3000円~となっていて、学年が上がれば金額も上がります。こちらに関しては、私立はお弁当を持っていかなくてはならないところもあるので給食費はない学校もあるかと思います。ただ、給食を取り入れている小学校の中には、人気ホテルのシェフが作ってくれる給食を提供する学校や、給食を盛り付ける食器にもこだわりを持つ学校、各国の料理や行事にちなんだメニューを取り入れたりして、食事内容に力を入れる学校などさまざまで、金額にも差が生じます。
【私立】年間学校外活動費
学校外活動費とは、塾や習い事にかかるお金の事です。
年間学校外活動費の内訳は、補助学習費約30万円とその他の学校外活動費約30万円を足すと、約60万円にものぼります。
補助学習費については、公私立の幼稚園〜高等学校までを比較しても、私立小学校6年生が最も多く、約63万円となっています。また、その他の学校外活動費も、私立小学校1年生が最も多い約35万円となっているのです。この数字から私立小学校にお子さんを通わせているご家庭の方が、塾や習い事にも力を入れている事が分かります。
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では、公立は具体的にどのくらいかかる?
次に公立の場合にかかる金額をみていきたいと思います。公立小学校の学習費総額は約32万円です。ここで具体的な金額の違いをみて、私立に行くか公立に行くのかを決めるといいのではないでしょうか。
【公立】入学金するときにかかるお金
公立は無料化されているので入学金はかかりません。指定用品費に関しては平均6000円程度なっています。こちらも学年が上がるごとに、必要なものも出てくるので、年1回かかる費用と考えておくといいかもしれません。
制服・体操服代は1万5000~2万円程度となっています。体操服は指定の学校が増えてきているようです。制服に関しては、指定のない小学校も多いかと思いますが、私服となると女の子になればこの金額の比ではないかもしれません。今はおしゃれな子どもが増えていますね。そして保険代1000円程度となります。こちらは、学校でケガなどをした場合の保険と思われます。学校でケガをして、病院にかかった場合に保険が適応される事があります。
【公立】毎月かかるお金
当然ながら、授業料はかかりません。そして公立は必ず給食がありますので、給食費が3~4000円ほどとなっています。栄養管理された給食があるというのは、お母さんにとってはとてもありがたい事ですよね。メニューもバラエティーにとんでおり、子どもたちに飽きさせない内容になっています。PTA会費は100~500円程度となります。こちらも、私立よりは少し少なくなっているようです。そして修学旅行の積み立てが7000円程度となっています。こちらは学校によって金額はバラバラだと思います。後は消耗品や教材費が2000円ほどとなります。やはり公立は私立と比べて毎月の出費は抑えられています。それでも少ない金額とはいいにくいので、必要な方は就学援助などの制度を利用してみてはいかがでしょうか。
【公立】やはり今は塾や習い事にお金を使う家庭が多い
学校外活動費の平均は年間約21万円となっています。小学校は公立でも、中学校は私立を受験する、また勉強に遅れたくないから、という理由から小学生のうちから塾に通うお子さんは年々増えているようです。
それ以外にも、ピアノやスイミングなど昔から親しみのある習い事をしているお子さんもいる事と思います。それらも毎月の出費としてはなかなかの金額になります。このように、学校は公立だけどそれ以外の校外授業にお金を惜しみなく使っている家庭が多くなっているようです。
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