離婚後、父親が親権を持つメリットもある
上記のようにまとめると、やはり、親権に関しては母親が有利なように感じますよね。しかし、父親が親権を持つことが悪いというわけではありません。各家庭の事情や離婚の際の状況にもよりますが、次は父親が親権を持つことのメリットを見ていきましょう。
父親のほうが、経済力が高い場合が多い
父親がフルタイムで働き、母親が中心となって子どもの世話をする家庭が多いことは、上記でお話しました。そのため、父親が親権を持つと子どもに寂しい思いをさせるのではないかということですが、逆に言えば、経済力を持っているのは母親よりも父親である場合が多いです。もちろん、お金だけがすべてではありません。しかし、お金がなくては生活できません。子どもにとって、経済力のある親と暮らすほうが安定した暮らしができるのは、大きなメリットとなるでしょう。
子どもには父性と母性のバランスが必要なこと
離婚した場合、たいていの夫婦は一緒に暮らすのをやめます。そのため、子どもはどちらか片方と暮らすことになるわけですが、父性と母性はどちらか片方では不十分だと言われています。それぞれに役割があり、どちらも子どもにとって必要なのです。父性と母性のどちらが欠けても、子どもにとって良いこととは言えません。母性を持ち合わせた父親になることで、子どもにバランスよく愛情を注いであげることができます。それを実践している父親は、世の中にはたくさんいるのです。
子どものおかげで仕事を頑張れること
子どもと一緒に暮らすことは、大変なことです。仕事が忙しいからと言って自分ひとりのことだけを考えていては務まりません。食事の用意も、洗濯も、学校に付随することも、子どもの相手もしなくてはなりません。もしかすると、生きていくだけならひとりのほうがラクだと思えるかもしれませんね。しかし、子どもという守るものがあることで、より一層仕事を頑張るようになることも事実です。それは、父親にとって大きなメリットとなるでしょう。
おわりに
家庭によって事情があるとは思いますが、夫婦の形も、親子関係も、人それぞれです。正解や不正解を考えるのではなく、自分たちの形で幸せを築いていければいいですね。どんな形であれ、子どもの幸せを願ってあげられる親になりましょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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