「お盆玉(おぼんだま)」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?お盆玉はお盆の時期に帰省した際に子どもが受け取るお小遣いのことで、今や全国的に広がりを見せています。実際問題、いくらくらい包まれるものなのでしょうか?お年玉とは差があるのでしょうか?今回は、お盆玉の相場やお盆玉をもらう際のマナーについて解説します!
最近増えてるお盆玉(おぼんだま)とは?
毎年7月~8月のお盆の時期は、パパかママの実家に帰省するご家庭が多いですよね。小さい子どもを連れて行くと、おじいちゃん・おばあちゃんを初めとする親戚から、たくさんのお土産を持たされるのが定番かもしれません。そんなお盆の帰省に、数年前から新たなイベントが広まっています。
お盆玉はお盆帰省の新常識?
「お盆玉(おぼんだま)」とは、数年前から広がりを見せている言葉で、お盆の帰省時に包むお小遣いを指します。お盆の帰省時に子どもが祖父母からお小遣いをもらう光景は、これまでも全国の至る所でありました。江戸時代に奉公人にお小遣いをあげた習慣が発祥、とする説もありますが、「お盆玉」という言葉自体はSNSなどを介し、ここ数年で急速に広まったものです。
今やお盆玉という言葉は祖父母世代にも広く認知されつつあります。「お盆と言えばお盆玉」が常識化する日も近いかもしれません。
なぜお盆玉が増えてるの?
なぜお盆玉が広まっているのでしょうか?ブームの背景には、次のような理由が考えられます。
お小遣いをあげる口実
孫たちの帰省を心待ちにしているのが、おじいちゃん・おばあちゃん。経済的にゆとりがあり「孫にお小遣いをあげたい!」という人が多いからではないでしょうか。「お小遣い」というと金額やあげるタイミングにルールを設けている家庭が少なくありません。お正月でもないのにお金はあげにくい…という悩みを解消するフレーズが「お盆玉」なのかもしれません。
お盆玉で夏休みを満喫!
お盆の時期である8月は子どもの夏休みでもあります(注:地域によってはお盆を7月に行う場合もあります。)お盆玉の使い道は家庭によってさまざまですが、お盆玉を資金に買い物やレジャーに出掛ければ、夏のいい思い出になりますね。子や孫がお盆玉を有効活用し、喜んでくれることが、祖父母の願いでしょう。
消費促進の狙いも!?
ここ数年、梅雨明けの商業施設では「お盆玉」のポップを出している店が目立ちます。子ども向けのおもちゃ売り場や洋品店などでよく見受けられます。お盆玉を使って商品を購入してほしい、という企業側の思惑があるようです。また、「お盆玉」という名目で現金ではなく品物を渡すケースもあるようで、シニア世代の消費を促進する狙いもあることでしょう。
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お盆玉の相場はいくら?
お盆玉と聞けば、気になるのはその金額です。あおぞら銀行が2017年8月に発表した調査によると、お盆玉の平均額は5900円とのこと。調査は55~74歳の男女2000人を対象にしています。祖父母世代のリアルなお盆玉状況が伺えますね。
お盆玉の相場は5000円~1.5万円!?
実際のところ、お盆玉をあげる人はどれくらいいるのでしょうか?また、相場はいくらでしょうか?
お盆玉をあげる人の割合は約3割
あおぞら銀行の調査によると、お盆玉をあげる予定と回答した人は全体の31・6%。なお、ここにはお盆玉という言葉は知らなかったが、お盆の時期にお小遣いをあげる予定の人も含んでいます。お盆玉という呼び方への認知度はやや低めの28・9%です。
5000円~1万円未満が大多数
お盆玉の予定金額で、最も回答が多かったのは5000円~1万円未満で39・8%。その次に多いのは1万円~1万5000円未満で23・8%の結果です。
お年玉と比べると少なめ
お盆玉に1万円以上包む人もいるとは、高額にも思えます。しかし、お年玉と比較するとこの数字は少なめ。住信SBIネット銀行が2016年12月に発表したアンケート(※2)によると、お年玉の予定金額は50代の平均が3万0107円、60代が3万5400円とのこと。つまり、60代で言えばお盆玉はお年玉の6分の1程度が相場との結果なのです。
家庭事情・地理状況によっても違う
お盆玉の相場は5000円~1万5000円程度ですが、あくまで相場は相場です。実際のところ、金額は各家庭の事情などに左右されます。
家庭によって金額に差が
お盆玉の金額は家庭によって大きく異なります。3000未満の場合もあれば、高額なケースでは1.5万円超えるなど、一概にいくらとは言えないのが実情です。
小さい子どもは金額も少なめ?
前述の通り、お盆玉の平均額はお年玉に比べると大幅に低い結果です。その理由として考えられるのが子どもの年齢。お年玉の対象には大学生や中学生も含まれていますが、この年齢は勉強や部活でお盆の時期に帰省しないことも多いはずです。小学校低学年に絞ると、最も多い金額は1001円~3000円です。つまり、子どもが低年齢のうちは包む金額も少なめであることが分かります。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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