発達障害の子どもの手助け。療育ってなに?

発達障害の療育センター
最近、メディアなどでも取り上げられるようになった、発達障害。また、彼らをどうやってより良い療育で支援するかということも、積極的に考えられています。ただ、発達障害のことは何となく知っているけれど、療育はよく分からないという方が多いかもしれません。そこで今回は、療育とはどのようなものか、療育施設はあるのかなどについて、ご紹介します。

まずは発達障害の療育について理解しよう

療育に通う
健診や保育園、幼稚園から療育センターをすすめられ、初めて療育を知ったという方も多いでしょう。療育とは、発達障害を持つ子どもの成長を、専門家のサポートなどで支援を受けられるというものですが、具体的にはどこで、どのような支援を受けることができるのでしょうか?

療育の種類にはどのようなものがある?

自閉症やADHDなどの発達障害を持っている子ども向けに、専門の勉強をした専門家などによって、子どもの性格や成長にあわせて訓練や保育、医療サービスを受けられる支援が療育です。個別や集団の療育、通園や入所での療育など一人ひとりの様子や状況に合わせて、プランが組み立てられます。社会生活での不自由が少なくなるように、考えられた専門的なトレーニングをしていきます。

療育を受けることができる場所とは

多くの療育は、療育センターや児童発達支援センターや事業所で受けることができますし、最近では発達障害や学習障害などの子どもを対象とした、民間の幼児教室なども増えてきました。もちろん、他の名称の施設でも、療育を行っている事業所もあります。これらの療育施設は、主に民間の療育施設と児童福祉法に基づく療育施設の二つにわかれます。児童福祉法に基づく施設を利用する場合は、基本的に受給者証を自治体からもらい利用する形になりますが、民間のサービスであればそのような必要はありません。

療育はいつから始まるの?始め方は?

言葉の発達が遅い、感情のコントロールが苦手かもしれない、保育園や幼稚園の先生に療育をすすめられたなど、さまざまなきっかけで療育のサービスを受けようという準備が始まることが多いです。もし、児童福祉法による療育施設を利用したいという場合は、市役所や福祉保健センター、療育施設などに相談するのも良いでしょう。児童福祉法の療育施設の利用には、自治体が発行する受給者証が必要となるので、この受給者証を取得できるかどうかといった相談をすることも大切。この受給者証があれば、1割負担でサービスを利用することが可能です。

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療育とは具体的になにをするの?

個別相談
専門家が関わることが多い療育。障害への正しい理解を持ち、子どもの状態によって適したトレーニングを行うなど、専門家による知識の活用は重要です。療育は大きく分けて、一対一で行う個別療育と、集団で行う集団療育の2パターンに分けることができます。

個別療育でじっくり向き合う

指導員一人と子ども一人の、一対一で行う療育を個別療育と言います。子どもの能力や状態によって、適切なトレーニングや遊びなどを行うのです。個別療育のメリットは、子どもと指導員が一対一で接することができるので、子どもが得意なこと、苦手なことなどをじっくり把握してもらうことができ、子どものペースに合わせて、トレーニングやさまざまなプログラムを受けることができる点です。集団行動などが苦手な場合は、個別療育から始めるケースもあります。

集団療育でソーシャルスキルを培う

複数の子どもと一緒に、ゲームやちょっとした作業を行うのが集団療育です。他の子どもとの関わりを通してソーシャルスキルを培い、ルールを学ぶという時に適した療育だと言われています。他の子どもと話す機会を持てるので、コミュニケーションスキルの向上も期待できます。また、子ども同士だけではなく、親子で参加する集団療育もあります。このような時は、保護者同士の交流の場にもなってくれることでしょう。

実際はどんなことをするの?具体例をご紹介

子どもの状態によって、行う療育はさまざまですが、個別療育ではうちわに洗濯バサミを挟んだり、迷路やカードで遊んだり、指さしや身ぶりなどを織り交ぜて遊んだりします。一方、集団療育では音楽や音にあわせて体を動かしたり、メンバーと一緒に遊んだり、夏にはプールに入るところもあります。また、子どもの状態に合わせて、個別療育と集団療育を組み合いわることも。子どもに向けたプログラムですので、楽しく遊びを通して行えるように工夫されているのです。

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