公共のバスや電車の中、図書館やスーパーマーケットの休憩所などで、騒いでいる子どもを見かけたことはありませんか。そしてその横に立ってスマホをいじっている注意しない親に困惑…。注意しない親を周囲はどう思っているのでしょうか。そして出会ってしまったらどうすれば？困った親に対する接し方について考えてみました。
注意しない親に困惑する人々
「子どもが騒ぐのは当たり前」「元気な証拠だよ」それは時と場合によるのでは…と感じるのは、ごく普通の感覚です。バスや電車で騒ぐ子どもや、フードコートで走りまわる子どもには、公共の施設では静かにするように教えたいですね。
7割の人たちが憤っている
あるリサーチ調査によれば、飲食店で騒いでいる子どもを注意しない親に対してイラッとしてしまう人は、全体の約7割だったそうです。やはり多くの人が、口には出さなくても気分を害していることがわかります。しかたなく、「子どもお断り」の決断をする飲食店も後を絶ちません。会話を楽しんだり音楽が流れたりする飲食店でも、このような結果ですから、図書館や病院などの静かにしてほしい公共の施設ではなおさらです。ただ、残りの3割の人は特にイラつかないわけで、注意しない親予備軍は3割程度いるのだと考えることもできます。
ツイッターでも話題に
誰もが匿名で発信できるツイッターでは、こうした親について定期的に話題になることがあります。独身と思われる方、大学生、年配の男性、同じ子どもを持つお母さんまで、さまざまな意見が飛び交っています。全般的に、「親がしつけを放棄している」「同じ子持ちとして同類に思われるのがイヤ」など、批判的な意見が多い印象ですね。しかしポイントは、誰もが「注意しない親」にイラ立っていること。騒いでいる子どもよりも、その親に責任があるという言説が主流です。逆に、子どもが騒いでいても、親がしっかり注意したり、叱ったりすれば、そこまで腹は立たないという雰囲気があります。
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注意しない親はどうして注意しないのか？
実際には、子どもが騒いでいたら注意する親がほとんどでしょう。しかしなぜ、中には注意をしない親がいるのでしょうか。理由としていくつかの仮説を立てることはできますが、ひとつには、「叱らない子育て」が人気になっていることがあげられます。
「叱らない子育て」の勘違い
「叱らない子育て」とは、本来、子どもの自己肯定感を育てる子育てです。子どもの行動を頭ごなしに叱りつけるのではなく、子どもの気持ちを受け止めてあげる過程を大切にします。子どもの問題行動について、なぜそうしてしまったのかを聞き、受け止めたうえで、それでもしてはいけないことを冷静に伝えるというしつけの方法が「叱らない子育て」です。しかし、中には「何も言わず子どもを自由にさせる」ことが「叱らない子育て」だと勘違いしている人もいます。また、「冷静に伝える」ということだけに着目して、「ダメよ～」と口でいうだけの人もいます。どちらも、本質を見誤っているとしかいいようがありません。
注意できない事情がある人もいる
ただし、時には注意できない事情がある人も存在します。ADHD（注意欠陥多動性障害）のお子さんや、その疑いのある軽度の発達障害とされるお子さんを持つご家族などがそうです。静かにできない、騒いでしまうといったお子さんを持っているご家族は、なるべくほかの人に迷惑をかけないように、と行動していることが多いのですが、もちろん家に閉じこもっているべきではありません。人がたくさん集まる場所で落ち着かなくなったり、声をあげてしまったりしたときに、注意するとますます感情を刺激してしまう場合もあり、見守るしかないケースもあります。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる～く子育て楽しみましょう！
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