現在注目されている、エシカル消費という言葉をご存知でしょうか?
エシカル消費とは、今社会で起きているさまざまな問題を解決していくために、私たち消費者を含め「人や社会のために意識して生活をしていこう」という考え方を指します。
世界中の人が公平に笑顔になるためにも、エシカル消費でできることについて学んでいきましょう。
エシカル消費とはどんなこと?
もし、「自分の意識を変え、少し行動を見直すだけで知らない国の人を支えることができる」と言われたら、あなたはどうしますか?
以下では、現代において非常に大切な考え方であるエシカル消費についてご紹介していきます。
エシカル消費とはどんなもの?
私たちが日々感じている幸せの裏に、何かと悲しい現実が隠れている場合もあります。
しかし、どのような「悲しい現実」が隠されているか想像がつかないことも多いでしょう。実は、次のような問題が世の中には存在しているのです。
- 発展途上国などでは生産者に対して正しい対価が支払われていないため、貧困や飢餓に陥っている
- 地球温暖化が悪化してきており、地球上の資源を必要以上に使用している問題が生じている
- 水産物の乱獲が原因で、魚の数が減ってきている
- 身体が不自由な人たちの給与が健常者に比べると異常に少ない など
ところが、これらの問題はエシカル消費によっての解決が期待できるのです。
エシカル消費は全ての生き物や環境を尊重できる
例えば、心身が不自由なために、正社員として働くことが難しい人は「健常者の半分の給与しかもらえない」というケースがあります。
つまり、心身のハンデを背負うことを自分で決めていないのにも関わらず、幸せに生きることが困難になる可能性があるのです。
他にも人間の欲が原因で絶滅した動物がいるなど、全ての生き物が尊重されるべきなのに、「権力があるから」「お金が欲しいから」といった理由でさまざまな面でバランスが崩れています。
しかし、これらの大きな問題は「あなたの行動を少し変える」だけで、時間はかかるかもしれませんが解決するケースが高いと言えるのです。
エシカル消費をしないと、どうなっていく?
エシカル消費を意識せず、思うままに生きていると、私たちを取り巻く環境はどのように変わっていくのでしょうか?考えられる事柄を見て行きましょう。
- 地球温暖化の進行が止まらない
- 魚の乱獲が原因で、「魚が食べられなくなる未来」が近づいてくる
- 正しい対価をもらえないことが原因で、貧困や飢餓の問題が進み、命を落とす人が増えていく
- 環境や全ての生き物を尊重しない企業が、利益を得る世の中に変わっていく
- さまざまな国で労働環境が悪化していくケースが否めない
- 人権が尊重されなくなっていく など
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エシカル消費を意識する理由を深堀りしよう
この章では、上記で紹介した内容についてさらに深くご紹介していきます。「自分の子ども(孫)が経験する未来はどうなるのか」をイメージしながら、エシカル消費の重要さについて触れてみてください。
SDGsに大きく関連している
最近では良く耳にするようになったSDGsですが、具体的にどのようなことを表すのでしょうか?
SDGsとは、開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の略です。2015年に国連サミット加盟国が決めた「持続可能でより良い世界を目指すための国際目標」を指します。2030年までに目標を達成すべく、発展途上国と先進国が力を合わせ努力している段階です。
以上の目標を叶えるためにも、エシカル消費は欠かせない行動になります。
弱い立場の人を守る意識を持つことが大切
自分が生産したものに対して、正しい報酬をもらえない人が世界にはたくさんいます。例えば、ケニアでは時給が約160円であるなど物質的評価をされない国があるのが悲しい現実です。
正しい報酬がもらえないことにより、貧困は進んでいきます。そうなると、「生きるために誕生した命」が消え去る場合もあるでしょう。
また、この貧困問題は日本とも非常に関係性が高く、飢餓してしまう子どもは20人に1人いると言われています。
地球温暖化が進むと大きな変化が起きる
地球温暖化は日々進んでおり、以下のような点が悪い方向へ進んでいくと予測されています。
- 異常気象が頻繁におきるようになる
- 降雨不足による砂漠化が進む
- 降水量の増加減少に資金をかけられない国の問題が、さらに深刻化する
- 蚊が生息できる地域が広がることで、感染症が増えていく
- 海面の上昇により、海水面からの高さが低い島国に影響が起き、農地にも変化が起き、さらに悪化していく
- 野生動物や植物が減少、最悪の場合は絶滅していく
- 水や食料が不足する
- 地球温暖化からくる問題を対処するための資金がない国と、先進国との経済的な格差がさらに開く など
現在問題を感じていないことでも、未来はどう変化するか分かりません。今から地球温暖化の知識を持ち、個人でできることをしていく意識が重要です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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