結婚すると、実家や義両親へのお中元やお歳暮を贈った方がよいのかどうか悩みますよね。親はこれからも長く付き合っていく存在ですから、なるべくうまくやっていきたいというのが本音ではないでしょうか?今回は、お中元やお歳暮にまつわる悩みや疑問について、ご紹介します。
お中元やお歳暮は両親に贈るのが常識?
「そもそもお中元やお歳暮って何のために贈るの?」「お互いの両親に贈らなきゃいけないの?」このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?お中元やお歳暮を贈るべきかどうかについては、意見が分かれるところが実情です。お中元・お歳暮を贈る理由には、どのようなものがあるのでしょうか?
お中元やお歳暮を贈る理由
お中元やお歳暮は、盆や暮れに「お世話になった人に感謝の気持ちを伝えるために贈るもの」です。どちらもルーツは中国にあり、日本に伝わったものが風習として定着したといわれています。お中元は、当時日本で先祖供養のための盆があり、物品を取り交わしていたことから庶民の間で定着していったとされています。一方、お歳暮は、年越しに催される『御霊祭』で神様へのお供え物を贈るという習慣が変化して、今のお歳暮になりました。
お中元とお歳暮はどちらかだけでもOK?
お中元もお歳暮も、基本的にその目的は同じで特別な違いはありませんが、お中元は夏のごあいさつという季節の意味合いが強いのに対し、お歳暮は1年の締めくくりとして感謝の気持ちを込めるとともに、新しい年もよろしくお願いしますという意味もあります。そのため、お中元より重要度が高くなります。勘違いされている方もいるかもしれませんが、お中元とお歳暮をセットで贈るという決まりはありませんので、どちらか片方だけ贈る場合は、お歳暮を贈るようにしましょう。
両親にお歳暮はする?しない?
お中元やお歳暮は、日頃の感謝の気持ちを形にして贈るものです。結婚して別世帯になったら贈らなければならないと思っている方もいるかもしれませんが、「両親にお歳暮を贈る」という決まりはないので、贈っても贈らなくても間違いではありません。お中元やお歳暮の風習は各家庭の習慣や地域によって異なるため、一概にこれが正しいということはありませんから、両親に贈りたいという気持ちがあれば、その気持ちのまま贈るとよいでしょう。
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両親にお歳暮を贈っている人はどれくらいいるの?
意外と少ないと思われるかもしれませんが、お互いの両親にお中元やお歳暮を実際に贈っている人は、3割程度という調査結果があります。最近では「お中元・お歳暮離れ」という言葉もささやかれていますが、実際にお歳暮を贈っている人、贈っていない人にはそれぞれどのような理由があるのでしょうか?
両親にお歳暮を贈っている人の理由
お歳暮を贈っている人の中でもっとも多い理由は、「いつも気にかけてもらっているから」「子どもの面倒をみてもらっているから」が大半を占めています。やはり日頃の感謝の気持ちを伝える手段として、お歳暮を贈っているようです。一緒に住んでいない両親にお歳暮を贈ることで、普段会えない距離を縮めてくれていると感じているのかもしれません。しかし中には、どちらかの実家が形式を重んじているからという理由で、渋々贈っている人もいるようです。
両親にお歳暮を贈っていない人の理由
もともとお中元やお歳暮を贈り合う習慣がない家庭で育ってきた方は、贈る必要性を感じていない場合もあります。また、両親から「そんな堅苦しいことはしなくていい」といわれた方もいるようで、両親が遠方に住んでいる場合でも、帰省時に手土産を持参することがあるため、わざわざ贈らないのだとか。他には、お中元もお歳暮もしない代わりに、両親の誕生日と父の日・母の日にはプレゼントを贈っているという方も多く、お歳暮より素直に喜んでもらえるからというのが理由のようです。
お歳暮って本当に必要?迷っている場合は?
「お歳暮って本当に必要なの?」と思っている方もいるかもしれませんが、迷っているなら贈っておくのが無難でしょう。最初の1年目であれば、贈ってみて両親からお断りがあれば来年から贈らなければいいのですから、まずは様子をみるのもひとつの手です。ただし、お歳暮を贈るかどうかはくれぐれも自分ひとりで勝手に決めず、夫とも相談して、お互いの家族とどのように付き合いをしていくのかを考えてから、贈るようにした方がよいかもしれません。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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