出産してホッとしたのもつかの間、赤ちゃんは昼間も夜中も目を覚まし、泣いて知らせます。また、家事が終わってやっと寝られると思ったら、赤ちゃんは起きたままでなかなか寝てくれないこともありますよね。だからママは毎日寝不足で、いつになったら夜ゆっくり寝られるようになるのかわからず、だんだんとつらくなってしまうこともまた無理もないことです。そこで眠気のさまざまな理由から、対策を探ってみました。
産後の眠気の原因は一つではない!
「出産前から身体が準備を始めているから、夜中に目が覚める」と聞いたことはありませんか?実際に妊娠中も寝てから一度は目が覚める日が多かったのではないでしょうか。そして産後は赤ちゃんのペースに合わせて、いつ起こされるかわからないけれど寝るという状態となり寝不足が続きます。
それぞれの家庭の事情で寝不足に!
生まれたばかりの赤ちゃんは、1日の6、7割ほどの時間、ほとんど寝て過ごしています。長時間寝ている赤ちゃんに合わせて、一緒に寝ていればママも合計10時間ほどの睡眠時間を確保できるはずです。ところが、上の子の送迎や旦那さんのお弁当や支度などで、起きなければいけない事情がそれぞれにあります。そして徐々に無理して起きる日々が積み重なり、疲れが出てしまうのです。
女性ホルモンの働きで眠くなるわけではないの?
生理中や妊娠中は、黄体ホルモン(プロゲステロン)が体温を上げるため眠くなります。でも産後にはこの黄体ホルモンは、大きく減少しています。そして産後は授乳に必要なプロラクチンというホルモンが、睡眠中に分泌されているのです。このプロラクチンにより母乳の生産が促されているので、仮に睡眠が少なくなると母乳の出が悪くなる可能性があります。そして母乳が減ることで赤ちゃんが1回の授乳で満足できずに、頻繁に起き、その結果としてママが寝不足になるため昼間に眠気を感じることになるでしょう。
睡眠不足の原因を探ってみましょう
実は眠気の原因は、新しく赤ちゃんの世話が加わったことによる疲れということもあります。1回の授乳時間が30分、さらに混合の場合やオムツ替え・汚れた産着の洗濯などを加えて、一度に1時間赤ちゃんの世話をしているのです。そして新生児には、1日に10回ほど授乳するので、10時間もの時が過ぎてしまっています。すると休息時間はもちろん、ゆっくり栄養のある食事をとることを怠りがちになってしまうのです。
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栄養素と眠気の関係にも注目する!
忙しいがゆえにとるべき食事もままならない状態では、さまざまな栄養素が不足してしまいます。授乳していると、ただでさえ喉が渇き、おなかがすきます。そのような時に、思うように食べられないと健康を保つことが難しいです。
血糖値が下がった時に眠気が出る?
出産前とは違い、限られた時間でご飯をかきこんだり、スイーツばかりを食べたりしていると血糖値のコントロール機能が落ちてしまう可能性があります。検査結果では正常な血糖値でも、その時だけ急激に血糖値が落ちて「低血糖」と呼ばれる数値にまで低下していて、眠気が襲うこともあり得るのです。おなかがすいている時に、ぱっと甘いものをつまむことを習慣にすると、低血糖と眠気を引き起こす原因になるので注意しましょう。
鉄分不足の「貧血」が原因の眠気
貧血も眠気の原因の一つです。鉄分が不足すると、鉄分を主成分とするヘモグロビンが減ってしまいます。このヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ大事な役割を果たしています。そして鉄分不足による貧血というのは、脳に酸素が十分に運搬されなくなりめまいなどの症状が出る「鉄欠乏性貧血」という病気のことです。貧血によりめまいやだるさが出て疲れがとれないために、睡眠をとりたい要求へとつながることがあります。妊娠中も出産後も、数回の血液検査で貧血についても調べるのは、鉄分がたくさん必要な時期だからです。今までに貧血と診断されたことがなくても、妊娠後に初めて貧血になることがあるので、もし検査したことがなければ一度医療機関に相談するのをおすすめします。
真面目になり過ぎないで力を抜く
産後に出たいろいろな不調は、生活が通常に戻ってくるにつれてなくなっていきます。でも産後に、眠気がつらくなったら血液検査を受けて健康状態を確認したり、食事をしっかりとったり、睡眠の質を振り返ったりするいい機会です。ここで視点を変えてみるのもおすすめです。赤ちゃんが泣いても、焦る必要はありません。少し泣いたらまた寝てしまうかもしれないので、真面目になり過ぎずひと呼吸あけてから起きてみてはいかがでしょう。
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5歳(年中)、3歳(待機児童)、夫(ちょっと年下)と暮らしてます。在宅ライター主婦
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