改名したいとき、弁護士や費用がかかる?
改名は無料ではできません。自分一人でも手続きはできますが、それでもお金はかかります。だからこそ、改名前にいくらくらいかかるかを把握しておかなければなりません。改名に関わる費用や弁護士の有無など、素朴な疑問についてお伝えします。
確実に改名したいときは弁護士に依頼すべき?
改名には家庭裁判所の許可が必要不可欠です。家庭裁判所で改名の手続きとなると、右も左もわからないということもあるでしょう。そんな方は弁護士に依頼して、全ての手続きをお願いするとよいかもしれません。弁護士は法律のプロなので、こういうときにお願いすることもできるのです。また司法書士や行政書士という法律のプロもいるので、こちらの先生に改名の相談をするという方法もあります。ただ、弁護士は依頼すれば、家庭裁判所とのやり取りなど全て代わりにやってくれますが、司法書士と行政書士は法律の関係でサポートできる内容が弁護士とは異なります。司法書士は申請書などの提出書類の執筆まで、行政書士は相談のみで申請書は自分で書く形になるので、このあたりは予算と相談して決めましょう。
改名にはいくらかかる?相場は?
改名にかかる費用は、下記のとおりです。
- 収入印紙800円
- 連絡用の切手(家裁に要問い合わせ)
- 戸籍謄本の取得費用
- 呼び出しや提出書類を家裁へ持参する場合の交通費
改名にかかる費用は、ざっと数千円だと見積もっておきましょう。しかしこれは全て一人で手続きする場合の費用です。弁護士や司法書士、行政書士に依頼や相談する場合は別途お金がかかります。
弁護士費用の相場 | 30~40万円前後 |
司法書士費用の相場 | 10~20万円前後 |
行政書士費用の相場 | 数万円前後 |
一人で改名するときのメリット・デメリットは?
弁護士などに依頼せず自分一人で手続きをすると、費用は安くすみます。しかし法律に関する実務経験がない、難しい法律用語がわからない、初めて行う手続きは間違えてしまう、というケースもあります。そのため、一人での手続きは、よほど法律に詳しいなどの背景がなければおすすめしません。改名の手続き自体は、弁護士などに依頼せず自分でやる方法もありますが、これは素人にはハードルが高いのも事実です。申請書の書き方や担当部署などわからないことは裁判所が教えてくれるのですが、申請書の改名理由に何をどこまで書いていいのかなど、踏み込んだ内容までは、裁判所は公平性の観点から関知しないのです。それにより弁護士に全て依頼せずとも、司法書士や行政書士に相談することも選択肢の一つだと言えます。
おわりに
改名することは理由があれば決して不可能ではありません。むしろ最近は15歳の子どもが自分一人で改名の手続きを行い、それが許可されたという事例もあります。キラキラネームを勢いで付けてしまった場合はできる限り早い段階で改名して、子どもの将来に悪影響を及ぼさないようにすることも大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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