子どもの社内放置と犯罪
車内放置の子どもを助けるため、「窓を割る!」というケースもありうることもかもしれません。ただ…子どもの命は大切だけど、こんな場合、犯罪になってしまうのでは?と心配になってしまう人もいるはず。そこで、法的な問題について見ていきましょう。
そもそも子どもを車内放置することは犯罪?
大人であっても灼熱(しゃくねつ)の車内に放置されるのは、健康や命に関わる大問題です。子どもを車内放置する行為は、犯罪行為(保護責任者––遺棄致死傷罪)とみなされます。親だから問題ない、少しの時間だから大丈夫などという問題ではないのです。
【理由1】すぐに戻る予定で、車から降ろすとかえって交通量やその場の環境で危険と感じた。
【理由2】子どもが寝ていて、数分で終わる用事だった。
【理由3】寒い日で急に雷雨になったので、車内に残して買い物に行った。
子ども救出のために窓を割る行為は問題ない?
他人のものを無断で壊す行為は「器物損壊罪」に問われます。つまり、車の所有者に対して無断で窓を割る行為は、器物損壊罪として罪になってしまうのです。しかし、子どもの命を守る「正当防衛」として認められた場合、器物損壊罪として処罰されないことになります。また、万が一救出の際に子どもがガラスなどでケガをしてしまった場合、正当防衛ではなく「緊急避難」として認められた場合も、器物損壊罪として処罰されないでしょう。
おわりに
わが子でもよその子でも、この世に生を受けた大切な命に変わりはありません。大人が安易に子どもを車内放置しないように心がけるのはもちろんのこと、万が一発見した場合には最善の方法で対応できるようにしておきたいですね。
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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