療育センターにはどういうものがあるの?
療育センターや児童発達支援センターなど、さまざまな名称がある療育施設ですが、実際は細かく児童福祉法で分類されています。障害を持った子どもに向けた施設などは、障害者自立支援法をもとに運営されていましたが、平成24年からは児童福祉法に一元化されました。障害などを持った子どもが利用できるサービスは、通所型と入所型の二つに大きくわかれています。
通所型の療育は4パターンある
医療型 | 医療型児童発達支援 |
福祉型 | 児童発達支援 放課後等デイサービス 保育所等訪問支援 |
治療や医療を必要とする場合は、医療型の児童発達支援でのサービスを受け、福祉型であれば、小学校入学前は児童発達支援センター、6~18歳であれば放課後等デイサービス、幼稚園や小学校などに通う子どもへの訪問サポートであれば、保育所等訪問支援というように、必要とするサービスの内容によって名称も変わります。
入所型の療育は2パターンを用意
医療型 | 医療型障害児入所施設 |
福祉型 | 福祉型障害児入所施設 |
入所型の施設には、医療型と福祉型で二つのパターンにわかれます。基本的に児童相談所に相談して入所の有無が決まりますが、入所後は食事や入浴の介護、療育のサポートを受けることができます。福祉型であれば、日常生活の指導やトレーニングなどいわゆる療育と、医療型であれば療育に加え病気などの必要な治療を受けることができます。子どもの状態にもよりますが、他の入所者と交流することもできます。
利用するにはお金がかかるけど、軽減措置はある?
子どもの状態に合わせたトレーニングを受けるとなると、もちろんお金がかかります。しかし、受給者証があれば、1割負担のみで療育を受けることが可能です。例えば、放課後等デイサービスの利用は、1割負担で1回あたり1000円前後が相場だと言われています。利用すればするほどお金がかかるイメージがあるかもしれませんが、所得に応じた毎月の負担上限が定められていて、障害のある子どもが2人以上いる場合の負担上限の設定、助成金がある自治体もあります。
おわりに
法改正で新しく生まれ変わった、障害がある子どもへの療育。療育は子どもの状態にあわせて個別に行ったり、集団で行ったりします。また、1割負担で利用できる療育施設も毎月の負担上限が設定されているため、安心できますね。療育を検討する場合は、まずは相談することから始めましょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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