少子化を進行させないための対策とは
中国の少子化にはメリットもありましたが、このまま進行してしまうと将来的にデメリットしか残らないことになります。そこで、少子化の進行を止める対策について考えていきましょう。主な問題や見直さなければならない点を以下にまとめました。
計画生育政策「一人っ子政策」の見直し
1970年代の末に、資源や食料などの不足の解消を行い経済を発展させたいという考えから一人っ子政策が始まりました。しかし、現在ではほとんどの問題を克服できていることから、一人っ子の生育申請の許可制を廃止し、一人っ子同士の夫婦であれば2人まで子どもを授かることができるなど計画生育政策の見直しを図っています。
戸籍についての問題点の見直しを考える
新中国が成立されて以来、「農業戸籍者」と「都市戸籍者」とで教育や就職、賃金や社会保障などのあらゆる分野で差別が行われ、不公平な分配制度が継続されてきました。しかし、改革開放が開始されると、農民は村を離れて都市に出稼ぎをするようになったのです。こうして農民工の子どもは都市において農業と無縁で育ち、農村部は少子化が進行してしまったため、戸籍制度や農民への不公平な制度を改革し直すことが少子化対策につながると考えられています。
法定における退職年齢の引き上げを考える
現在行われている中国の退職制度では、退職年齢は男性60歳、女性50歳、幹部クラスの女性は55歳と若い設定です。しかし、就職時の年齢が大学専科卒以上である割合は上昇していることから、平均就業年数はさらに短縮し、納めなければならない保険料も減少してしまうのです。一方では高齢化が進み、年金生活を送る期間の延長に伴い、年金の支給額が膨れ上がります。こうなると少子化世代の負担は非常に大きなものとなってしまうため、退職年齢を引き上げるべきという議論が行われているのです。
おわりに
いかがでしたか?人口が世界一の中国の出生率が世界最低を記録したことにも驚きましたが、闇子と呼ばれる戸籍登記できない子どもが多数いることにも衝撃を受けました。中国にとっての少子化問題は、経済の成長を止めることにもなりかねません。対策を施さなければ人口の減少は続き、経済において最大の危機を迎えてしまうことでしょう。
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1歳の息子がいるシングルマザーです。最近は息子とのお菓子作りにはまっています。
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