産後の入浴と入浴剤との関係とは
産後の入浴は、大好きな入浴剤を使ってお風呂に入りたいというお母さんも多いことでしょう。また、出産祝いに入浴剤のプレゼントをもらうこともあるかもしれません。ですが、産後のお風呂に入浴剤を使うことにより、問題が生じる場合もあります。
産後にバスソルト系入浴剤は避けよう
バスソルト系入浴剤は新陳代謝を促し、体を温めてくれるという役割を持つといわれています。女性は体が冷えやすいことも多いため、バスソルト系入浴剤を重宝している方もいることでしょう。ただ、このしくみは産後のお母さんには都合が悪いのです。新陳代謝が良くなるということは、汗をかくことで体内の老廃物を排出するという役目も果たします。つまり、汗をかくとことで、体力も消耗してしまうということにつながってしまうのです。体力を使うことは、産後のお母さんにとっては避けるべきことなので、バスソルト系入浴剤の使用は控えたほうがよいでしょう。
香りの強い入浴剤はおすすめしない
せっかくの産後の入浴なので、香りの良い入浴剤を入れたいという方もいるかもしれません。ほのかな香りならまだ良いのですが、香りが強すぎる入浴剤は避けた方が賢明です。香りは、本来脳を刺激し、感情面にアプローチする働きを持つといわれています。そのため、香りの刺激を受けることで、気分が悪くなることもあり得ます。
産後は精神面が弱っている時期でもありますので、強い香りを嗅ぐことで、より精神的に不安定になってしまうこともあるでしょう。産後の入浴剤には、強すぎる香りのものを避けたり、無香料のものを選ぶことをおすすめします。
肌質の変化により入浴剤が合わなくなることも
出産後は、ホルモンのバランスなどの影響で、お母さんの体も目まぐるしく変化していきます。当然、肌質が変わることもありますので、お気に入りの入浴剤を使って入浴したら、肌のトラブルにつながってしまったということも少なくありません。
また、入浴剤によってはアロマなどの肌にダメージを受けやすい物質が入っていることもあるので、入浴剤の成分にも注意するようにしましょう。ただ、入浴剤によっては産後の冷え症に効くものがありますので有効成分や使用上の注意を確認してください。
おわりに
女性の中には、お風呂が好きな方も多いと思いますが、感染症などのリスクを考えると、産後の入浴はしばらく我慢が必要だといえます。また、医師の許可が出たら、正しい知識を持って入浴し、健康な体を維持することが、子育てを円滑にスタートさせることの第一歩かもしれませんね。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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