住むところが変われば子どもの学校も変わる。仕事や家庭の事情で引っ越しが決まったら、ママは手続きなどで大忙しですね。そんななか、ママとして欠かせないのが子どもの心のケアです。環境がガラッと変わり、転校生として新たな学校に登校するとき、子どもはどんな気持ちでいるのでしょうか?今回は、子どもの不安を和らげるために、ママが心掛けたいポイントをご紹介します!
親の都合で転校!子どもはどう思う?
慣れ親しんだ土地に別れをつけで、新たな環境で新生活をスタートさせるとき。大人なら期待に胸膨らむかもしれませんが、子どもにとって“転校”は少なからず戸惑いを感じるイベントです。子どもの学年や性格などによって、感じ方はさまざまですが、不安やストレスを感じる子が多いようです。
こちらでは、転勤族家庭で育った筆者の体験も交えて解説させていただきますね。
友達と離れ離れに!別れのつらさ
転校といえば、子どもにとって一番つらいのは、仲のいい友達と離れ離れになることです。楽しい思い出がある、気心知れた友達との別れは悲しいものです。周囲の大人に「また会えるよ」とフォローされても、今まで通りには会えなくなることを、子どもはよくわかっています。友達との別れがつらいのは、それまで友達づきあいを楽しんできた証拠です。別れがあれば、出会いもある。しかし子どもの場合、気持ちを切り替えるのには大人より時間がかかるでしょう。
転校によって勉強や習い事もリセット!?
小学校を転校するとなると、学習にも大きな影響を与えます。株式会社小学館集英社プロダクションが転校による学習への影響を調べたところ、転校によって教科書が変わったとの回答が52%。教科書が変わって学習が「大変だった」という声も少なからずあるようです。
さらに、子どもがこれまで取り組んできた習い事やスポーツなども、住む場所が変われば退会せざるを得ません。発表会や試合などに向けて練習していたところで、急に辞めるとなれば、ショックですよね。
習い事をしているお子さんも、していないお子さんも、継続的に取り組んでいることは何かしらあるものです。学級内では、ドリルの達成度を張り出していたり、課外学習など行事に向けて準備したり。コツコツ頑張ってきたことを中断すると、ストレスを感じてしまいます。
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転校する子どもにしがちなママの問題行動二つ
子どもが転校先でうまくやっていけるか?ママとしては心配してしまいますよね。しかし、子どものことを気にするあまり、無神経な発言をしてしまわないよう、注意が必要です。転校生のママが陥りがちな二つの行動をご説明します。
過剰な期待はNG!自然に送り出して
転校といえば別れだけでなく、新たな出会いがつきものです。新しい友達との出会いは子どもを一回りも二回りも成長させてくれるでしょう。
ただし、親の立場で「すぐ新しい友達ができる」「子どもだから適応できる」と楽観視するのは危険です。転校先の人間関係になじむまでには、大人が思う以上に時間がかかります。まずは子どもの戸惑いをきちんと受け止めてあげましょう。
「友達できた?」と繰り返し聞いたり、「もう友達ができたんだ!」「すぐになじんだね」といったりした言葉かけも、要注意です。このようにいわれると、子どもはプレッシャーを感じ、自分の悩みを打ち明けることができなくなってしまいます。交友関係については子どもが自発的に話してくれるまで待ちましょう。
「かわいそう」と思いすぎないことも重要
転校は時に、子どもにストレスを与えるイベントです。しかし、あまりに「かわいそう」と思っていると、ママの不安な気持ちが子どもに伝わってしまいます。腫れ物に触るような対応は、子どもにプレッシャーを与えるため、要注意です。
ここまで読んで、「どっちもだめ」という風に聞こえたママもいるかもしれません。しかし、転校生はかわいそうか、転校はいいことか・悪いことか、といった2択のマインドは脇に置いて考えましょう。
子どもは内心では転校に関するポジティブな感情・ネガティブな感情が複雑に組み合わさっています。ママはそこに余計な判断を加えないことが大切です。ドン!と構えて子どもを見守ることは、ママにしかできない重要な役割。焦らずに見守っていきましょう。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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