産後のママは出産時の出血などで肉体的に傷ついた状態であり、さらには急激なホルモンバランスの変化、慣れない育児への不安や睡眠不足による極度の疲労など負の要素のオンパレード。かわいいわが子を胸に抱いて幸せいっぱい、というのは単なる作り上げられたイメージにすぎないのかもしれません。実際には心身共に「ギリギリ」です。産後ママの心の悩みやつらさの緩和方法について見ていきましょう。
産後ママが抱える心の悩みとは?
「産後ブルー」「産後うつ」という言葉が広く知られるようになってきましたが、多くの産後ママに起こる心の変化や悩みについてお伝えします。「妊娠中で幸せいっぱい!」というプレママも決してひとごとではありません。事前知識としてぜひチェックしておいてくださいね。
理由もなく悲しく、涙が勝手にあふれてくる
何げない家族の言葉に過敏に反応しすぐに涙がでてしまう、ちょっとの失敗で自分を強く責めてしまい涙がでる、などの感情の起伏の激しくなり、また落ち込みやすくなります。「悲しくてしょうがない」「こんなはずではなかった」と多くの産後ママが戸惑い悩みます。待望の子どもが生まれて幸せいっぱいのはずなのにと不安になり、自分の心が見えなくなってしまうママも多いです。
強い育児不安や子どもがかわいいと思えない
特に第一子出産後の産後ママは、慣れない育児で疲労困憊(こんぱい)します。「子育ては育児書通りにいかない」と頭では分かっていても、母乳やミルクが足りないのでは?泣きやまないのは病気!?体重が増えないのはなぜ?と不安ばかりで自信を失ってしまうママは少なくありません。また、昼夜問わずの赤ちゃんのお世話でママが慢性的な睡眠不足に陥ると「わが子をかわいいと思えない」という状態になり「かわいいと思えないなんて母親失格だ」とさらに自分を責め、悪循環に陥ってしまうこともあります。
夫や家族に攻撃的になってしまう
産後、ママは生まれたばかりの赤ちゃんを守らなければという生命としての本能が働くため攻撃的になります。夫や実母、義母であっても赤ちゃんに触れてほしくない、と感じるママは非常に多いです。しかしそういう感情を持つこと自体「私はなんて心が狭いのだろう」と悩んでしまうことも。夫に対しては赤ちゃんに触ってほしくないだけでなく、自分にも触らないでほしいと感じるママも少なくありません。
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産後ママの心の悩み、どうしたらいい?
産後ママの心の状態をなるべく良好に保つためにはどうすればよいのでしょうか。産後の情緒不安定が長期化すると、無気力感や睡眠障害、食欲の低下などを引き起こす「産後うつ」へ移行してしまう可能性もあります。そうなる前の段階でできる心のケアについてお伝えします。
出産後は周囲に助けてもらおう
特に産後1カ月間はなるべく家事は家族に手伝ってもらい、赤ちゃんのお世話に専念できる環境つくりをしておくことが重要なポイントです。実家へ戻り里帰り出産をするか、自宅に夫以外の家族である実母や義母などに泊まり込みで来てもらうのもよいでしょう。家族のヘルプが難しい場合は外部サービスを利用したり、友人に助けてもらったりすることを検討してみることも大切です。産後ママは基本的に赤ちゃんのお世話以外は寝て過ごし、傷ついた体や出産で疲れきった体力を回復させ赤ちゃんと同じタイミングで眠ることで睡眠不足を防ぐようにしたいですね。
産後ママは一人で頑張りすぎない
里帰り出産せずに家に家族がお手伝いにこられない場合の産後1カ月は最低限の家事で問題ないでしょう。赤ちゃんのお世話ができ自分の食事ができれば花マルです。ママの心身のバランスが整うまでは、パパには自炊やお弁当で乗り切ってもらってください。産後の情緒不安定はホルモンバランスの変化によるところも大きいですが、休息がとれていればそれだけ早く回復します。「あれもこれも」と頑張りすぎると産後の肥立ちが悪くなり日常生活への復帰が遅れてしまうことも。完璧を求めず「できない」と割り切ることが大切なポイントです。
一人で育児を抱え込まないようにする
先述しましたが「たとえ家族でも赤ちゃんを委ねるのがイヤ」と感じるママは多いといえます。しかし、産後、一人で家事育児全てをこなすことは不可能です。無理をすると心身共に限界を超え「赤ちゃんをかわいいと思えない」という状態に陥ってしまうことも。そうなる前に家族が赤ちゃんを見てくれている時間をつくり、まとまった睡眠をとったりお気に入りのお茶を飲んだりして少しでも「一人時間」をつくることで気分転換をしましょう。産後直後の養生の時と同じく家族にお願いするのが難しい場合は、シッターサービスなど外部サービスを利用するのもいいかもしれませんね。
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8歳の甘えん坊娘と2歳イヤイヤ息子のママです。読書と野外フェスとクライミングが好きです。
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