授業中にじっと座っていられない・・・「小1プロブレム」という言葉を知っていますか?

小1の男の子と女の子

保育園や幼稚園を卒園すると今度は小学校入学が待ち受けていますね!しかし、新しいランドセルを背負って登校する我が子を頼もしく感じますが、子どもの立場からすると新たな環境に慣れることは想像していた以上に大変なのです。そこで今回は、この時期に起こりやすい「小1プロブレム」がどういったものなのか、原因や対策についても併せてご紹介します。

「小1プロブレム」の定義って?

小1プロブレムとは、小学校へ入学してすぐの1年生が「集団行動ができない」「授業中座っていられない」「話を聞かない」などといった状態が数ヶ月間継続する状態のことをいいます。いくつか事例をあげてみていきましょう。

小1プロブレムと学級崩壊との違い

小1プロブレムは、入学したばかりの子どもたちが学校生活に馴染むことができず、それが問題行動を起こします。一見すると学級崩壊のようにも思えますが、学級崩壊は教師への反抗心やいじめがあったりして、それは担任交代で解決できることもあります。しかし、小1プロブレムは反抗心もなければはっきりとした原因もないのが特徴です。

授業中に起こる小1プロブレムの事例

休憩時間が終わったにもかかわらず、授業が始まってからも席に着くことができなかったり、最後までしっかり教師の話を聞いていることができなかったりすることがあります。また、授業中何も言わずに席を立ってしまったり、トイレに行ってしまったりすることも。さらに一人がトイレに行こうと席を立つと周囲もつられて騒ぎ出してしまうこともあるのです。

日常で起こる小1プロブレムの事例

クラスの子に自分から話しかけられない、と聞くと人見知りのような気もしますが、友達の話を聞いていられないといったこともあります。些細なことが喧嘩に発展すると手を出してしまうこともあるのです。また、給食の途中に席を立ち遊び始めたり、着替えに時間がかかり体育の授業に遅れてしまったりすることも。忘れ物が多く配布物をよく無くしてしまうこともあります。

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小1プロブレムの原因は社会問題?

小1プロブレムの定義だけを考えると、家庭内のしつけや学校での指導力が不足していることが原因のようにも思えますが、そう単純なものではないことが明らかになってきました。最近では社会全体の問題として、以下が原因と考えられています。

保育園・幼稚園との違いに戸惑ってしまう

保育園や幼稚園では遊びを中心とした活動を行ってきましたが、小学校では”座って話を聞く”授業を中心とした生活になります。保育園や幼稚園では困ったことがあっても先生にサポートしてもらうことができましたが、小学校ではそうはいきません。そうした違いが戸惑いを生み、受け入れることができずに学校生活を困難なものと感じてしまうのです。

地域付き合いが希薄になることが原因に

核家族化が進み、家の中では両親とだけ過ごし、地域との係わりどころか親戚付き合いまでもが希薄になってしまい、両親以外の大人の人と接する機会が減少しています。たくさんの人と接することで人との係わり方や振る舞い方、基本的な生活習慣を学ぶことができていたのに、これによって集団で行動することに馴染めない問題が発生するのです。

生活習慣の乱れが学校生活に反映される

日頃から着替えや身の回りの整理整頓ができていないと学校の授業準備や後片付けなどに影響が出やすく、ストレスを感じる原因となります。食事中に動き回る、箸でうまく食べられないといったことをそのままにしておくのも、給食の時間に困ってしまう原因に。家庭内の生活習慣が学校生活にいかに影響を与えるかがわかりますね。

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