近年、インターネットでの情報発信や受信が子どもでも容易に出来るようになり、メディアリテラシーという言葉が注目を集めています。メディアリテラシーとは、インターネットなどの情報媒体からの情報を正しく読み取る能力・スキルのことです。
急速なインターネットの普及で、子どもは特に正しい情報を得て、活用する力が重要となってきています。この記事では、メディアリテラシーを子どもに教えるために大切なことをお伝えしましょう。
メディアリテラシーを子どもに教える意味
まず、メディアリテラシーを子どもに教える意味ついて見ていきましょう。ICT教育が学校でも導入され始めている状況の中、メディアリテラシーがどのような役割を担っているのかを説明します。
情報を自分で取捨選択できるスキルが身につく
インターネットなどで発信されている情報の中には、正しいものだけではなく、事実とは異なる情報も含まれています。そのため、情報を受け取る側が「事実」と「誤り」を正しく見極め、本質を見抜いていく力が必要になってきます。
メディアリテラシーを学ぶことで、子どもが情報を自分で取捨選択できるスキルが身につき、正しく読み取る力が養われるのです。
メディアの情報を鵜呑みにしない大切さが学べる
膨大な情報量の中から、正しい情報だけを受け取るのは、大人でも簡単なことではありません。誤った情報を鵜呑みにするとトラブルに巻き込まれたり、思わぬ方向へ情報が広まったりしてしまう危険性もあります。
メディアリテラシーを子どもに知ってもらうと、このようなトラブルを未然に回避する大切さを教えることが出来るのです。
発信・拡散に伴うリスクを考えられる
SNSが急速に成長している中で、子どもでも簡単に他人の発信の拡散が出来てしまいます。しかし、1度インターネット上に拡散された情報は、完全に抹消することは難しく、そこに大きなリスクが伴っているのを常に覚えておく必要があります。
子どもが気づかないでトラブルに巻き込まれないように、リスクを考えられるよう教えておくことが大切です。
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メディアリテラシーが子どもに必要な理由
次に、メディアリテラシーが子どもに必要な理由について解説します。情報を正しく読み取る力が、子どもにとってどのくらい必要なことなのかを詳しく見ていきます。
発信が不特定多数の人の目に触れやすくなっているから
子どもにとって、大したことがないと感じるような発信でも、一瞬にして不特定多数の人の目に触れるインターネットの世界。特に、プライバシーが関わるような情報を簡単に発信・受信・拡散できる環境だからこそ、メディアリテラシーが子どもに必要だと考えられているのです。
個人情報の取り扱いが重要になっているから
先ほども触れましたが、SNSなどでの発信が容易に出来るようになっている中で、子どもが個人情報にまつわることを発信したり、他人の個人情報を拡散したりしたことによって、トラブルに巻き込まれるケースも増えてきています。
このような背景から、メディアリテラシーを子どもに教え、個人情報の取り扱いが重要である点を学ぶのが大切だとされているのです。
さまざまな視点での情報が溢れているから
インターネットに溢れている情報の中には、「事実」と合わせて「発信者の意見」も盛り込まれているケースが少なくありません。意見は、その人の価値観も大きく関係しており、事実とは違った解釈がなされてしまう危険性もあります。
情報を鵜呑みにすると、発信者の価値観も同時に受け取ってしまうことになるので、その中から正しい情報を読み取れるようになるのが重要なのです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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