親が勉強ができれば、子どもも勉強ができる?
例えば、医者の子どもが医者になるというケースはあります。また、親の学歴が子どもの学歴に影響するといわれることもありますよね。しかし、子どもの頭の良さに「親からの遺伝」がどれほど関係するかという点について、その影響はごくわずかだとされています。つまり、自分が勉強が苦手であっても、頭の良い子に育てることは可能なのです。
「才能」や「遺伝子」という言葉を気にしないこと
まず「才能」や「遺伝」などの言葉を気にしないように努めてください。「勉強ができない親の子が、勉強できるわけがない」と心配したり、思い込んだりすることを、まずやめてみましょう。同じように「遺伝する」と思われがちな「運動神経」についても、本当は遺伝と関係ないといわれています。しかし、運動が苦手な親は、自分の子どもにもあまり運動をさせないことが多いため、運動が苦手な子どもになってしまいがちになるということはあり得ます。
子どもの「どうして?」を大切にする
例えば、子どもがよく口にする「どうして?」という質問。忙しいから、面倒だから、知らないからなどという理由で、「知らない」「そういうものなの」で終わらせていませんか?しかし、高学歴の親ほど、そういった質問にしっかりと答える傾向があるようです。ただ、「知らないことをどう答えればいいの?」と思う場合もありますよね。その場合は「じゃあ、一緒に調べてみようか」で良いんです。一緒に調べることで会話も生まれますし、子ども自身も「知らないことは調べてみよう!」という向上心が芽生えるものです。
親が勉強する姿を子どもに見せること
高学歴を持つ親というのは、そもそも勉強をしたから高学歴になったのです。子どもは「勉強しなさい」と口だけでいっても、勉強はなかなかしません。また、お金をかけて、いい塾に通わせたから勉強するようになるというものでもないのです。しかし、自分の親が普段から勉強をしている姿を見ていれば、自発的に勉強をするようになることが多いといわれています。親にいわれて仕方なくする勉強と自発的に始めた勉強では、後者の方が子どもも楽しむことができるでしょう。
おわりに
勉強する以前に、親は子どもの好奇心を刺激し、さまざまな体験をさせることがとても大切です。また、子どもは「まっさらな状態」で生まれ、最も身近な存在の「親」の影響を大きく受けて育ちます。まさに、勉強ができる子できない子は親次第だといえるでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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