「給食を残しちゃダメ! 」はもう古い? 完食指導の問題点

完食指導
「給食は学校で一番楽しい時間」と言う人がいる一方で、「給食はつらい思い出」と言う人がいます。給食がつらい思い出になっている背景には、当たり前のように行われてきた「完食指導」があるのかもしれません。
今回は、ニュースでも取り上げられている完食指導の問題点と、子どもが「給食がつらい」と言ったときの家庭の対処についてお話しします。

「給食を残しちゃダメ! 」と指導する理由

小学校の給食
ニュースでは「先生が給食を無理やり生徒の口に入れた」や「給食の時間が過ぎても食べ終わるまでは片付けさせない」など、学校現場での厳しい指導が取り上げられています。なぜ学校では、ここまで厳しく完食を指導するのでしょうか。まずは「給食を残しちゃダメ! 」と言われる理由から考えてみましょう。

食べ物の大切さを教えるため

学校は教育の場です。給食も単なる食事の時間ではなく、教育活動の一部になります。学校は給食を通して「食べ物を大切にしよう」と子どもに教える必要があるのです。残された給食は廃棄されることになります。学校は「給食を残しちゃダメ」と言うことで、食べ物を大切にする気持ちを伝えているのです。

食べ物の好き嫌いをなくさせるため

給食は、栄養バランスを考えたメニューになっています。家庭では作らないようなメニュー、使わない食材が出されることもあるでしょう。子どもは、食べ慣れていない味を嫌う傾向があります。自宅での食事ならば「嫌い」で済むこともありますが、給食は好きなものだけを食べるわけにはいきません。初めて食べる食材でも、みんなと食べることでチャレンジできることもあるのです。給食は苦手なものを口に入れるきっかけになることもあります。

作ってくれた人へ感謝の気持ちを伝えるため

給食は、給食の調理員や管理栄養士、食材を育てた人など、さまざまな人の力によって作られているのです。学校では、給食当番が食べ終わった入れ物を給食室に返しにいきます。先生は、食べ残しがたくさん入った入れ物を渡したら、給食を作ってくれた人が「悲しい気持ちになる」と子どもに教えるのです。作ってくれた人へ感謝の気持ちを伝えるためにも、給食は残さないという指導があるのでしょう。

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度が過ぎる完食指導の問題点

給食を食べる
学校が「給食を残しちゃダメ」と指導する意味はわかります。しかし、最近は度が過ぎる完食指導が問題になっているのです。「無理やり口に食べ物を入れる」「完食するまで席を立たせない」のような度が過ぎた間食指導をすると、子どもにはどんな悪い影響が出るのかを考えてみましょう。

食べることが嫌いになる

度が過ぎる完食指導が続くと、食べることが嫌いになってしまう可能性があります。食べることは、人間にとって必要なことであり、楽しみでもあるはずです。食べることを強要されてしまうと、苦痛に感じるようになります。最初は「嫌いなものは食べたくない」だけであったのに、強制されることによって食べること自体が嫌いになってしまうのです。体が大きく成長する時期に、食べることが嫌いになってしまうことは大きな問題でしょう。

給食の時間だけでなく学校がつらくなる

小学校には必ず給食の時間があります。給食がつらくなってしまうと、学校に行くこと自体がつらくなってしまいます。子どもが「学校に行きたくない」と言うと、親は友達関係のトラブルが気になります。実は、給食が原因で学校に行きたくないという子どももたくさんいます。食べることが苦手な子どもや小食の子どもが、毎日のように献立表をチェックしている場合は、給食を負担に感じているサインかもしれません。

周囲の子どもから「できない子」と見られる

度が過ぎる完食指導では、給食時間が終わってもひとりだけ片付けをさせず、見せしめのように教室に座らせておくこともあるようです。食べ終わらない子どもは、ひとりだけ取り残される疎外感と恥ずかしさでいっぱいになるでしょう。一人で居残り給食を食べる姿は、周囲の子どもも気になるものです。
そして給食が完食できない子どもは、毎回完食できない傾向があるため、徐々に周囲から「あの子は食べられない子」「できない子」と見られるようになってしまう可能性もあります。

食物アレルギーの症状を見逃してしまう

食物アレルギーをもつ子どもが増えています。給食で初めて食べた食材にアレルギーがある可能性もあるのです。あまりにも完食に重点を置いてしまうと、子どもが「残したい」と言ったときに、わがままで言っていると思い込み、食物アレルギーの症状を見逃してしまうことがあります。食物アレルギーは、じんましんのように外から見てわかる症状だけではありません。口の中に異変を感じることから始まることも多いのです。子どもは異変をうまく伝えられないため「残したい」と表現するかもしれません。度が過ぎた完食指導は、危険な一面もあるのです。

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