かわいいわが子の可能性を広げるため、勉強のできる子に育てたいと思うのは、親として当然のことですよね。中には、「自分は勉強が苦手だったから、子どもに遺伝してしまうかも・・・」と心配になる方もいるのではないでしょうか?しかし、子どもの学力と遺伝は関係ないのです。そこで、どのようにしたら勉強ができる子に育てられるのか、その方法についてご紹介します。
頭のいい子に育てるためのポイントは日常の中に
「自分が頭が良くないせいで、子ども頭が悪くなったらどうしよう」「頭の良さに遺伝は関係あるのかしら?」など、子育てをしているといろいろなことが気がかりになりますよね。ただ、子どもの頭の良さというのは、遺伝や才能による影響よりも、親の日常の関わり方が大きく影響するといわれています。では、頭のいい子に育てあげた親たちは、どのように子どもと接しているのでしょうか?
親の優しい愛情で「自己肯定感」が育つ
頭のいい子の親に共通するのは、優しい愛情を注いでいるという点です。優しい愛情に触れて育った子には「自己肯定感」が育ちます。自己肯定感とは「自分はかけがえのない存在だ」「自分はできる人間である」と自分を肯定することをいいますが、この気持ちが安定している子ほど、目の前の課題に落ち着いて取り組むことができるようになるでしょう。反対に厳しく抑えつけられたり、「こんなこともできないの?」などと否定されたりして育つと「自己肯定感」が奪われてしまい、根気よく物事に取り組むことが難しくなります。
思いっきり遊ばせる・たくさんの体験をさせる
「思いっきり遊ばせることで頭が良くなるって本当?」と思うかもしれません。しかし、ワクワクするような興奮や体を動かすことで、脳の前頭葉が発達するとされています。実は、この「前頭葉」は、勉強をするときに必要になってくる「集中力」や「理性(我慢強さ)」をつかさどる重要な部分なのです。また、「たくさんの体験」をしている子どもほど学力が高くなる傾向にあります。人のアイデアは何もないところからは生まれません。「たくさんの体験」によって「体験の引き出し」が増え、そこからいろいろなアイデアを生み出すことができる子どもになります。
夢に向かってチャレンジする機会を与える
「夢ほど人の原動力になるものはない」ということを忘れてはいけません。人によっては「目標」と言い換えることもできるかもしれませんね。例えば、子どもが「総理大臣になる」「俳優になりたい」などといったとき、「あなたにはムリ」「そんなのダメ」と親がいわないようにしましょう。
夢に向かってあれこれ試したり、学んだりすることこそが、子どもを成長させるのです。自分自身で頑張って体験したことや、身に付けた基礎的な能力は、その後の人生の中で活用することができます。
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勉強する子、努力できる子に育てるには?
「子どもは親の鏡」といわれることがあります。生まれたときから最も身近にいるのは「親」ですから、その影響を大きく受けながら成長するのは、自然の成り行きです。また、「子どもは親の背中を見て育つ」ともいいます。つまり、親が「どんな姿を自分の子どもに見せるか」が、子どもの成長を左右するポイントにもなってくるのです。
「いうだけでなく、やってみせること」が大切
例えば、親自身が何の努力もしないで、お金だけを出すような家庭では、子どもは努力をしなくなります。「勉強を頑張りなさい」とだけいっても、親が1日中テレビにかじりついていて何もしないようでは、子どもは頑張ろうという気持ちになりません。一方、例えば親が読書家であれば、子どもも自然と本に親しむようになります。「勉強しなさい」の言葉より、親が勉強をしている姿を見せることで、子どもも自然に勉強に向かうことでしょう。
「できない子」ではなく「できる子」と考える
例えば、「算数が苦手だから教える」ではなく、「算数ができるはずだから教える」と思って接する方が、子どもに良い結果を与えます。しかし、「この子はできない」という親の思いが無意識に子どもに伝わると、むしろ子どもは「できない自分」になろうとしてしまうのです。子どもを「できる」と信じてサポートし、結果が出なかったら「どうしてだろう?」と親子で話し合ってみてください。「この子はできる」と信じる思いも、子どもにはしっかりと伝わって行きます。
すぐに調べものができる環境を作る
頭のいい子は、分からないことや知らないことをすぐに調べようとします。それは、「調べる習慣が身に付いているから」だといえます。では、どうしたら、このような素晴らしい習慣が身に付くのでしょうか?例えば、リビングに百科事典や地球儀を置いたりするのも方法のひとつ。このとき、ただ置いておくだけでなく「これってどういうことなんだろう?」と一緒に調べたりすることで、「調べること、知ることの楽しさ」を子どもに体験させるのがポイントです。調べる楽しさは好奇心につながり、次々に色んなことを吸収する子どもに育ちます。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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