無言〇〇に対する世間の反応は?
無言清掃や無言給食のように、生徒が話さずに行動するよう決めている学校はいくつかあります。では、そうした学校独自のルールに対して世間はどのような反応をしているのでしょうか?いくつかの意見をご紹介します。
良い行いだと思うので一緒に体験してみたい
永平寺中学校の無言清掃は、県外の先生や議会関係者が視察に来ることがよくあるそうです。これは、学校にとって無言清掃が良い効果をもたらすのではないかと思われている証拠ですよね。また、視察だけではなく、福井県内の中学生がバスでわざわざ永平寺中までやってきて、一緒に無言清掃を体験するという例もあるそうです。他の学校にはあまりない無言清掃だからこそ、中学校の名物のようになっているのでしょう。
生徒がロボットのようで違和感がある
無言清掃や無言給食など生徒が話さずに何かを行うのは、まるでロボットのようで違和感があるという否定的な意見もあります。確かに掃除中も給食中も話すのが一般的ですから、黙って行うのは不思議に思えますよね。しゃべることに夢中になって、掃除の手が動かなかったりと話すことによるデメリットもありますが、ある程度の会話くらいはしても良いのではと思う人もいるようです。
コミュニケーションの機会を奪われている
他人と会話することは、コミュニケーションの練習をするための大事な機会です。学生時代でも社会に出てからも、コミュニケーション能力は必要なものです。しかし、無言清掃や無言給食などを通して学校が会話しないように強いることで、子どもがコミュニケーションスキルをつける機会を奪っているのではないかという意見もあります。学校は集団行動を学ぶ場でもありますから、会話の機会が少なくなるのはデメリットもありますね。
おわりに
会話せずに掃除を行う無言清掃、給食をしゃべらずに食べる無言給食など、話さずに何かをする無言〇〇を採用している学校は少なくありません。目の前の作業に集中できるのは良いことですが、せっかくの他者と触れ合う機会を奪ってしまうのは良くないという声もあります。こうしたルールを取り入れるなら何もかも無言にはしないよう、うまくバランスを取ることが大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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