保育士不足解消に向けた対策とは
平成27年度の保育士の都道府県別有効求人倍率は2倍や3倍を超えるところが多数あり、中でも東京は5倍を超える値になっていてその人手不足の深刻さが伺えます。この保育士不足を解消するために、現在どのような取り組みがなされているのでしょうか。
保育士試験を年に2度実施することで合格を早める
これまで、年1回だった通常の保育士試験が平成28年度より年2回行われることになりました。保育士試験は八つの科目の筆記試験があり、すべての科目で合格する必要があるのですが、一度合格した科目は3年間有効となるため、試験の回数が増えれば合格のチャンスが広がり保育士資格の取得をよりスムーズに目指すことが期待できます。
賃金の見直し~自治体独自の上乗せも~
安いとされる保育士の賃金についても、見直しの動きがあります。東京では月額44,000円の給与補助をする方針を固めたと発表されました。ただ、それでも他業種との賃金差は大きく、まだまだ十分とは言えません。保育士の給料で家族を養うのは難しく、そのため転職するケースもあるなど保育士を一生の仕事とする環境が整ったとはまだまだ言えません。
短時間正社員制度の活用で多様な働き方を提案
厚生労働省は短時間正社員制度を活用して、自分の子育てのために離職した保育士などの再就職につなげたいと考えています。人手不足で休みも取りづらく、長時間動労になりやすい保育の仕事にもいろいろな働き方があれば、人材も集めやすく働きやすくなり、共に働く短時間正社員がいることでフルタイムの保育士の負担軽減も期待できます。
おわりに
子どもを預けることができず泣く泣く離職する人を減らすためにも保育園を増やすことが急務ではありますが、保育園はわが子の大切な命を預ける場所です。保育士さんが安心して長く働ける環境をつくることは、子どもを預ける親にとっても安心の材料となることでしょう。
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7歳の男の子と4歳の女の子の母です。試行錯誤の子育てですが、子ども達に成長させてもらっています。
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