姿勢は一生ついて回るものですから、姿勢を良くすることはとても大切なことです。保護者にとっては自分だけではなく、子どもの姿勢についても関心はあると思いますが、関心はあっても具体的に対策していない人は多いようです。今回、子どもの姿勢について親の関心度や、姿勢が悪いことのデメリット、姿勢改善法をまとめました。
子どもの姿勢に関する調査からわかることは?
ランドセルで有名なセイバンが行った、「子どもの姿勢の実態とランドセルに関する調査」から、親の子どもの姿勢への関心についての実態がわかりました。まずは、こちらの調査結果からわかることをご紹介します。
子どもの姿勢に関心がある親は93%
セイバンが行った調査によると、「お子さまがいい姿勢を維持することに関心はありますか?」という問いに対して、保護者の93%が「ある」と答えたそうです。姿勢は一生ついて回るものですから、子どもの姿勢を良くしなくてはと考えている親が多いのは納得ですよね。姿勢が悪いデメリットが色々とあると知っていれば、子どもには姿勢を良くして欲しいと思うでしょう。
姿勢悪化について対策をしていない親は7割
9割以上の親が子どものよい姿勢を維持することに関心があると答えたにもかかわらず、姿勢悪化について対策をしていないと回答した人は、7割もいたそうです。つまり子どもの姿勢は良くしなければと思っているにもかかわらず、具体的には何もしていないという人がほとんどということです。たしかに、姿勢はよい方が望ましいことは分かっていても、具体的にどう対策すればよいのかは案外知らないものですよね。
姿勢悪化の対策として定期的な注意をしている
子どもの姿勢悪化に対して対策をしている人は、32%でした。具体的な対策として最も多かったのが「定期的な注意」だったそうです。姿勢が悪いところを見たら、「姿勢が悪くなってるよ!」「ちゃんと背筋を伸ばして!」と口頭で注意する対策をしている人が多いのですね。整体院に通ったり、定期的な運動をするといったもっと具体的な対策をしているという人は、少なかったようです。
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姿勢が悪いと生じるデメリットとは?
姿勢が悪いとよくないのは誰でも知っています。しかし具体的に何がよくないのかを説明しようとすると困るという方も多いのではないでしょうか?次に、姿勢が悪いことで生じるデメリットをお伝えします。
視力が下がる
姿勢が悪く猫背でいると、視力が下がるというデメリットがあります。意外かもしれませんが、姿勢が悪いと目の不調や視力低下を引き起こしてしまうのです。小さいうちから目が悪くなり、メガネをかけなければいけなくなると子どもにとっては生活が大変になってしまうでしょう。姿勢が良くなれば、下がった視力が回復することもあるので、子どもの姿勢が悪いなら出来るだけ早く治してあげるのが望ましいです。
学習の効率が悪くなり学力低下を招く
日本では、昔からよい姿勢で勉強に臨むことの大切さが説かれてきました。学校でも姿勢を注意されることは度々あります。たしかにいつも背中が曲がっていて頬杖をついている子は、勉強ができるイメージは湧きにくいかもしれません。このことはアメリカで行われた研究からも分かっており、よい姿勢で勉強すると記憶力が向上し、さらに同じ姿勢になることで覚えたことを思い出しやすいといわれています。つまり、悪い姿勢でいると学習効率が下がり、学力低下につながる恐れがあるのです。
腰痛や頭痛など体の不調を招く
姿勢が悪いと、体の不調を招くというデメリットもあります。顔を前に出すことで首に負担がかかり肩こりになったり、血流が悪くなって頭痛がしたりしてしまいます。子どものうちからこういった不調に悩まされるのは、つらいでしょう。また猫背で何年も過ごすことで、大人になってから腰痛になりやすくなるという長期に渡る不調が出る恐れもあります。姿勢の悪さは、健康まで阻害してしまうのです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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