【幼稚園】縦割り保育のねらいとは?メリットデメリット

縦割り保育
幼稚園といえば学年別でのクラス編成が主流です。しかし、年齢で分けられた活動ばかりとは限りません。異年齢の園児が合同で活動する「縦割り保育」もあるってご存じでしたか?縦割り保育には異年齢の子ども同士でつながりが深くなり、子どもの成長を促すなどのメリットがあります。縦割り保育のメリットや、導入例、幼稚園選びのポイントをご解説します。

縦割り保育の意味とは?異年齢での合同保育

年齢差がある
子どもが2歳・3歳になると、いよいよ幼稚園選び。どうやって、何を基準に選べばいいのかお困りではありませんか?自宅からの距離はもちろん、通園バスの有無やお弁当か給食かなど…気になるポイントがたくさんありますが、肝心な園の運営方針も重要です。
中でも学年別保育と縦割り保育、どちらが主体かというのは大きなポイントです。園生活を左右する保育の在り方に注目して幼稚園を選んでみませんか?

縦割り保育とは…異年齢の児童を合同で保育

縦割り保育とは年齢の異なる児童が合同で活動する保育形式です。異年齢保育、あるいは混合保育と呼ばれることもあります。活動内容はさまざまですが、幼稚園に入園したばかり3歳・4歳児と、小学校入学を間近に控えた5歳・6歳児が行動を共にし、一つの活動に取り組むことがあります。
現在、多くの幼稚園が基本としているのは学年別の保育です。幼稚園といえば年少、年中、年長と年齢によるクラス編成がおなじみですよね。異年齢の子ども同士で交流はあるものの、日々の活動はクラス単位・学年単位の活動が主体。しかし、横割りが当たり前の幼稚園で今、縦割り保育が注目を集めています。

縦割り保育はどのように実践されている?

完全縦割りの幼稚園でいえば、ここ数年では「森のようちえん」に始まる、園舎を持たない園が話題になっています。これは公園や森などに集合し、自然の中で過ごす園で、お弁当の時間や朝の会・終わりの会など全ての活動を屋外で実施します。
こういった園では学年ごとの教育方針に縛られず、園児全体でのびのび過ごし、自然の中で子ども同士が育みあうことをねらいとしています。ただし、自治体の登録を得た幼稚園ではなく個人が運営している団体も多いのが実情。長野県の「森のようちえん ぴっぴ」を例に挙げると認可外保育施設として、さらに自然保育認定制度による団体として県の認定を受けている、珍しいケースです。
こういった屋外型のようちえんは、縦割り保育の立役者として今後広がっていくかもしれません。さらに、自治体の認定を受けている幼稚園でも、クラス編成は学年別ですが、日々の活動は縦割り保育を取り入れているところもあり、その教育上のメリットが注目されています。

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縦割り保育のメリットとデメリット

制作の時間
同じ年齢の子ども同士では得られない貴重な体験ができる…縦割り保育にはさまざまなメリットがあります。その一方で、デメリットもないわけではありません。横割りの方が優れている部分もあります。縦割り保育のメリットとデメリットを見ていきましょう。

縦割り保育のメリットは異年齢との交流

外遊びや歌遊びなど、年齢を問わず参加できる活動を3学年合同で実施している園が多いようです。筆者の長女が通っている園でも、年長クラスが年下クラスのお世話を手伝ったり、誕生日会や課外活動などイベントを合同で行ったり。こうした縦割り保育には、大きく三つのメリットがあります。

(1)コミュニケーション力の向上

縦割り保育のメリットとして真っ先に挙げられる点です。異年齢同士の触れ合いを通じて、お世話する・されることの楽しさを覚えることができます。

(2)クラス以外での人間関係構築

幼稚園といえばクラス内での人間関係のトラブルがつきものですが、クラスでの活動に疲れがちな園児にとって、縦割り保育の時間は息抜きにもなっています。

(3)進級による不安の緩和

年少・年中クラスの園児にとっては上の学年の様子が分かることで、進級に対する不安を和らげるメリットもあります。
縦割り保育で育てられた子どもは、「困っている子がいれば自然と声掛けができる」「分からないことを積極的に質問できる」といった声もあります。大げさかもしれませんが、縦割り保育は人間力が育むことにもつながるでしょう。

縦割りのデメリット!適応できない子には受難

良いところもあれば悪いところもある。縦割り保育にうまく適応できず、戸惑いを感じる園児も多いようです。縦割り保育には次のような難しさもあります。

(1)交流が苦手な子・年少クラスの子には負担

子どもはみんな一緒に遊ぶのが好き…とは限りませんよね。大人数やなじみのない子どもと関わるのが苦手な園児もいます。また、入園して間もない園児にとっては自分のクラスに適応するだけでも大変なのに、縦割りの活動が入ることでさらに緊張してしまうケースもあります。

(2)学年による役割を押し付けられる

年長者が年少者をお世話することも、時にプレッシャーになります。縦割り保育には「年下だから」「年上だから」といった、年齢による役割を押し付けられる不安があります。年長さんにとっては「お手本になる」というのは大きなプレッシャーですね。
ちなみに保育士でもある筆者の園では、お世話好きな女子たちが集中する人気者の4歳児さんがいるのですが…ちょっとした小競り合いになって仲裁に入ることもあります。このように、お世話される側に負担がかかる例もあります。
縦割り保育はまさに一長一短ですね。メリットを生かせるかどうかは、その子の発達・個性や状況に合わせて臨機応変な対応ができるか。つまり保育者の腕にかかっているともいえるでしょう。

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