叱られるといつまでもくよくよする、すぐにやる気をなくすというのは、子どものメンタルが弱いから。本当は、勉強にスポーツに、意欲を持ってチャレンジする子どもに育ってほしいというのが親心です。わが子を「メンタルの弱い子ども」にしないための親の心得3カ条を解説していきます。
メンタルが弱いってどういうこと?
メンタルとは、スポーツの世界でよく使われる用語です。フィジカルの対語として使われ、人の精神面を意味しています。精神力・集中力・判断力など、総合的な心の力を指して「メンタルが強い・弱い」と評価されます。「子どものメンタルが弱い」と感じるのは、どのような点でしょうか。
ダメージからなかなか立ち直れない
さすがに小学生になれば、先生や親に叱られたときすぐに泣いてしまうということも少なくなってきているでしょう。しかし、ちょっと叱るとすぐにシュンとして涙目になる子どもはまだまだたくさんいます。こうした子どもはメンタルが強いとは言えませんが、叱られたときの反応としては素直で、ある意味当然の態度です。問題なのは、叱られたダメージからなかなか立ち直れない場合です。いつまでもくよくよと叱られたことを引きずって気持ちを切り替えられない子は、メンタルが弱いと言えます。
失敗を恐れてチャレンジできない
メンタルが弱い子どもは、失敗を恐れます。友だちに笑われたり、大人に失望されたり、失敗して傷つくことが怖いのです。そのため、新しいことやこれまで以上の結果を出すことになかなかチャレンジできません。「失敗したらどうしよう…」と不安が先に立ち、のびのびと能力を発揮できなくなっています。逆に、大勢の前で失敗しても「間違えちゃった!」と笑える子どもは、メンタルが強い子といっていいでしょう。
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メンタルの弱い子どもにしないための3カ条
メンタルが弱い子どもの特徴は、自己肯定感が低いことです。自分を好きになれず、自信を持てないことが原因でメンタルが弱くなっているのです。メンタルが弱い子どもにしないために、親が気をつけておきたいポイントは、次の三つです。
否定的な言葉かけをやめる
「どうせ無理よ」「あなたにはできないよ」といった、否定的な言葉かけは厳禁です。まだ何もやっていないうちからこうした言葉をかけられると、子どもは萎縮してしまいます。そして無意識のうちに、「自分はダメなんだ」「どうせできない」という気持ちが積み重なっていきます。自分を否定され、自己肯定感が低くなると、周囲に強くあたられたときにますます落ち込むことになります。物事にチャレンジする気力も失われます。
過剰な期待をしない
親の過度な期待は、子どもへのプレッシャーになります。適度なプレッシャーは、よい緊張感を生み、行動への意欲を高めてくれますが、行きすぎは禁物です。子どもは基本的に、親の期待に応えたい、親の喜ぶ顔が見たいと思っています。それができなかったとき、子どもは自分を責めて自分を否定するようになります。子どもの行動を見守り、応援し、失敗してもプロセスを認めて褒めるという態度が必要です。
先回りをしない
子どもの要求をなんでも先回りしてかなえてしまう親がいます。子どもに質問しているのに、横から親が答えてしまうタイプの人たちです。こうした態度は、子どもの意欲をなえさせてしまいます。子どもは守られるのが当たり前になり、失敗の経験を積むことができません。失敗してもやり直せるという実感や、失敗する感覚を経験していないと、いざそうなったときに大きなショックを受けてしまいます。親の役目はあくまでサポート。相談にのり、それとない手助けをして、子どもの意欲を伸ばしていくことが必要です。
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