忙しい現代の子どもたちは、時間が足りなくてやりたいことができていない日々なのではないでしょうか。やりたいことをがまんすることが多くなってしまうと、全体のモチベーションが下がり、勉強も宿題も、できなくなってしまうことがあります。そんなことがないように、子どもに自分で時間管理ができるようになる方法を教えましょう。
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子どもはどうしてのんびりして見えるのか
あなたは子どもに「あと5分だよ!」「早くしなさい!」などと言ったことはありませんか?急いでいるときに限って、子どもがのんびりしていて大人が焦ってしまうことはよくありますよね。子どもはどうして時間が迫っていてものんびりしてしまうのでしょうか。
時間の概念が大人とは違う
例えば6歳の子どもと30歳の大人を比べると、それぞれの過ごしてきた「時間」の長さは、5倍になりますよね。それだけだとあまりピンと来ないかもしれませんが、5万2560時間と、26万2800時間。そう考えると、子どもが過ごしてきた時間がいかに短いのかが目に見えてわかりますね。経験してきた時間が少ないことで、時間の長さの感じ方が大人とは違うのです。年を取ると一年が早く感じるようになるのはこのことからきています。
また、経験不足から、「あと5分」の長さを想像したときに、5分の正しい長さを思い起こすことができずにのんびりしてしまっているということも言えます。
目に見えない時間を理解できていない
子どもが時間を理解しにくい理由に、時間が目に見えない、ということもあげられます。コップに入ったジュースの量、ケーキの大きさの違いなどは子どもにはすぐに理解できる量の概念です。目の前に実物があり、見えるわけですから。それに比べると、時間というのは時計がなければ図ることができません。それに、時計が読めるようになるためには数字を理解できなければなりませんから、小学生になるころにやっと時間の概念を知る準備が始まる程度なのです。そのため、子どもたちは大人から見ると時間が迫っているのにのんびりしていると感じるような行動をしてしまうことがあるのです。
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自分で時間管理できるようになることの必要性
子どもと一緒に行動しなくてはいけないことが多い場合、親が「もうこれをやらないと」「そろそろ片付けないと」と子どもの時間管理をしてしまいがちです。幼児期など、まだ自分では切り替えが難しい子どもには親が時間を管理してあげることも必要ですが、小学生にもなれば、自分の時間を自分で管理できるようになることが必要です。子どもが自分で時間管理をできるようになると、どんなメリットがあるのでしょうか。
生活のメリハリがつく
子どもが自分の時間を自分で管理できるようになることは、生活にもメリハリがつき、いいリズムを作るきっかけにもなります。
一日の時間は限られていて、学校、習い事、塾などと忙しく過ごす子どもたちには、やりたいことをする時間も限られてしまいます。そのため、だらだらと遊び続けてしまう、集中せず宿題にたくさんの時間をかけてしまう、などはもったいない時間の使い方ですよね。それに子ども自身が気が付き、徐々に改善できれば上手に時間を使えるようになります。
やらなくてはいけないことを早くこなせるようになる
やらなくてはいけないことを終わらせて、やりたいことをする時間を作る!という考えができれば、宿題や翌日の用意など、しなくてはいけないことを早めに終わらせようと努力することができますよね。自分で時間管理ができるようになれば、どのぐらいの時間を宿題にあてられるかを考えられるようになり、効率の良い学習方法にもつながります。だらだら勉強するより、短時間集中学習によって学習効果がアップすることも期待できます。
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子どもに時間管理を教えるには
最初に述べたように、子どもは時間の概念が大人とは違います。そのため、時計だけ渡して、自分で時間管理ができるように!と話しただけでは、時間管理ができるようにはなりません。親はそのためにはどのようなサポートをすると効果的なのでしょうか。
時間を見える化する
時間が目に見えないというお話はしましたが、それを目で見てわかるようにするだけでも、子どもが時間を意識するきっかけになります。時間を見るための道具に「時計」があります。子どもに時間管理を教えるときには、デジタルよりアナログ時計がおすすめです。アナログ時計は、針が動いて、時間が進んでいることが目で見てわかるからです。
例えば、お布団に入る時間を9時と決めたら、9時の時計のイラストを時計の隣に貼ります。布団に入る時間は、時計の針がこの絵の形になったときだよ、と子どもと約束すれば、幼児でも時計を意識して時間を気にするようになります。
前向きな声かけで時間を意識させる
つい、「もう布団に入る時間じゃない?」「まだ遊んでるの?片付けてたら布団に入る時間が過ぎちゃうよ」などと、責める口調で子どもたちに声かけしてしまっていませんか?子どもとしても、時間を意識していないわけではないのに、親から責められてしまっては立つ瀬がありません。
「お布団に入る前にトイレに行ってきてね」「おもちゃはここにしまっておいてね」など、布団に入る時間が近いことを意識させる声かけをすることで、子どもが動きだしたところですかさず「トイレに行ってきたんだね」「今日もお布団に入る時間に間に合いそうだね」と声かけすることで、子どもの時間を守ろうという気持ちをアップさせることができます。
一気にたくさん始めない
寝る時間を最初に決めたとしたら、起きる時間、朝食を食べ終える時間、家を出る時間、お風呂の時間・・・と、いろいろな時間を子どもに意識させたくなるものです。しかし焦りは禁物です。子どもはたくさんのことを一度には始められませんし、最初に意識し始めた時間を守ることが子どもに定着してきたのを見計らって、他の時間も掲示していくことをおすすめします。
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40代前半。15年間の義両親同居のモラハラ生活を経て離婚、現在は15歳の長男と10歳の次男と3人で暮らしています。子どもたちにはそれぞれ特徴のちがう発達障害があります。離婚後、保育士資格を取得し、いかに自立していくかを模索中です。
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