尾木ママも絶賛!オランダで人気「イエナプラン教育」でどんな子どもに育つ?

イエナプラン教育
「イエナプラン教育」はオランダでたいへん人気があり、評価されている教育方法です。日本での注目度はまだ高くありませんが、「モンテッソーリ教育」や「シュタイナー教育」などと並び、子どもの個性を尊重する教育プランとして知られています。この新しい教育方法で、子どもたちはどのように育つのか、プランの特徴とともに探っていきましょう。

オランダで発展した「イエナプラン教育」

授業風景
イエナプラン教育は、もともとドイツのイエナ大学で研究されていた教育プランです。しかし第二次世界大戦のためドイツ国内では広がらず、1960年代になってからオランダで発展を遂げました。オランダは教育に関してたいへん自由で、法的な制約が少ない国です。2017年ごろには、全体の3%ほどの小学校がイエナプランを採用して教育を実施しています。

尾木ママも絶賛「20の原則」

教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんも、イエナプラン教育を高く評価しているひとりです。イエナプランには「20の原則」があります。「人間について」「社会について」「学校について」という項目で、それぞれにプランの指針が示されています。イエナプラン教育を採用する学校は、これらの原則に基づいて子どもたちの生活や学習をデザインしていくのです。そのため同じイエナプラン教育をおこなう学校でも、活動の細部には独自性があります。「20の原則」では人間は一人ひとりに価値があり、尊重されるべき存在であること、それぞれが社会を作っていく責任のある市民であること、学校は個人を尊重したうえでお互いに学びあう場所であることが示されています。

日本初のイエナプランスクール 長野県「大日向小学校」

イエナプラン教育は日本でも徐々に注目されつつあります。2019年には長野県佐久穂町にある大日向小学校が、日本初のイエナプラン認定スクールとして開校しました。学校では、イエナプランの基本である「20の原則」のもと「対話・遊び・仕事(学習)・催し」のサイクルで子どもたちが生活をしています。1日は8:30からの対話にはじまり、14:45からの対話で終わります。子どもたちが学校にいる時間は、普通の小学校とかわりありません。ほかに広島県福島市も官民共同の学校開校のために準備を進めています。今後、イエナプラン認定スクールが日本でも増えていくかもしれませんね。

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日本の学校との違い「イエナプラン教育」の特徴

考える力
イエナプラン教育は、日本でおこなわれている既存の教育方法とは大きく異なります。その背景には欧州諸国における個人の人権尊重の意識と、国民が求められる市民としての役割の重要性があります。日本において子どもは未成熟な存在であり、大人が教え導く必要がある存在として教育がおこなわれてきました。イエナプラン教育では自ら学ぶ主体性を持ったひとりの人間として子どもの人権を尊重し、ともに学びあう環境づくりを特徴としています。

異年齢グループで学ぶ

日本と大きく異なるのは、学年という概念がないことでしょう。イエナプランでは異年齢でグループを作り、お互いに教え学びあう環境をつくります。大きな枠組として子どもたちを4~6歳、6~9歳、9~12歳の3つのグループに分けています。4~6歳は日本でいえば幼稚園や保育園にあたる年齢ですが、彼らも幼いなりに自主的に学び、選択し、対話をしながら日々生活します。発達段階の異なる子どもたちがお互いに助け合いながら学ぶことで、思いやりや協調性が自然に身につきます。できることに差や違いがあって当たり前になるので、いじめや差別も起こりにくい環境になるのです。

テストも教科もなし!自分で学ぶ

イエナプラン教育にはテストも宿題もありません。他人と比べることが重要ではなく、また絶対評価の基準となるような「この年齢で習得しておくべきこと」も明確ではありません。そのかわりリフレクション(振り返って見直すこと)という考え方が大切にされます。自分の発達についてリフレクションすることは、昨日の自分と今日の自分の違いを知ることです。自分に足りないものはなにか、自分がさらに学びたいことはなにか、自分自身で考え課題を設定し、自ら学ぶのがイエナプラン教育のスタイルです。日本でも「総合的学習の時間」が取り入れられ、自ら課題設定をして学ぶという手法は一部取り入れられています。

教室はリビングルーム

日本の小学校での机の配置を見てください。列になって子どもたちはみんな教卓のほうを向いています。授業中は立って歩いたり机を移動させたりすれば、先生に怒られてしまいますね。チャイムが鳴り「起立、礼、着席」と号令をかけられ、授業が始まるのが普通ではないでしょうか。学校は勉強するところと教えられます。

ところがイエナプラン教育では、教室はリビングルームと教えられます。そこは生活の場であり、子どもたちは家族や兄弟のようにリラックスした雰囲気で対話します。先生は指導者ではなくファシリテーター(目的を達成するために手助けする人)です。イエナプラン教育の教室はグループで話し合ったり、作業するためのテーブルがいくつも置かれ、読書コーナーやパソコンコーナーがあり、子どもたちは自由に席を立ったり移動したりしています。

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