算数大国のインドの「幼児期からの教育」とは
インドから優秀な人材を送り出されている背景には、「インド算数脳」の基盤ともいえる幼児期からの教育が存在しました。その教育を受けた人物は、amazon創業者のジェフ・ベゾス、アメリカ前大統領のバラク・オバマ、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツなどそうそうたる顔ぶれです。算数だけでなく、その人の五感を刺激していく教育とはどのようなものなのでしょうか。
大注目の「モンテッソーリ」って?
モンテッソーリとは、教具を使用する「自律」と「集中」に重点を置いた教育法のひとつなのですが、「子どもの知的好奇心は、自発性が尊重されるべき」という考え方に基づいたものです。分かりやすい例を挙げると、必ずといっていいほどほとんどの子どもどもがやってしまう、ティッシュの箱から延々ティッシュを出し続ける行為が挙げられます。これはとても分かりやすい例で、親が「何でこの子はこんなことするの?」という困り事のほとんどが、「自分で興味を持ってやる=自律」そして集中して取り組み、達成感を得る、それこそこの教育法の重要視する所といえます。この一連のことを繰り返すことで、「自分でこれと決めたことに全力で集中してやり抜く」人間を育んでいくのでしょう。
潜在的に存在する日本の「モンテッソーリ」
今までの暗記学習ではなく、子どもの生まれ持った才能を開花させる教育法はすでに日本にも来ています。日本では潜在能力を引き出し、知的能力を上げる「小学校のお受験向き」に使われることが多いようです。インドの中流階級の家ではお手伝いさんが家にいることが多く、危ないことを子どもには一切させない親がほとんどですから、子どもは親の手伝いをすることは少ないです。しかし、日本に昔から存在する「親のお手伝い」がモンテッソーリ教育でいう「日常生活の練習」の分野に当てはまります。料理やアイロンがけなど、日常生活の練習をすることで精神的自律にもつながります。例えばガラスのコップを扱うことで、慎重に扱うことも覚えるのです。また、裁縫など細かな作業を行い指先を使うことが感覚の刺激につながります。
家庭でも気づいたときに始められます!
もし、子どもが小さい頃夕飯の準備のときに「お母さんのお手伝いをしてみたい!」と言ったら、親としては「時間が無いから」と言いたい所ですが、そこをぜひグッとこらえて野菜の皮むきなどをやらせてみてください。この「やってみたい時期」に色んな指示をするのではなく、いったん「できるだけ順序立てて」、子どもの分かりやすいように、かつ言葉は少なめに一連の流れをやって見せます。子どもがとっても集中しながら作お手伝いをするのをそっと見守ってやり、やり遂げたらそれは立派な「モンテッソーリ教育」なのです。お手伝いだけに限らず、本当に危険なことは絶対注意すべきですが、子どもの好奇心を不要な注意で邪魔しないよう、自由にできる環境を親は整えてやりたいものです。
おわりに
インドが算数大国といわれる理由は、本人の勉強する姿勢のみならず親の言動もかなり重要視されることが分かりました。インドでの特別な教育を日本で受けさせることは簡単ではありませんが、家庭で子どもの「算数脳」作りをサポートしてあげられるなら、まずは少しずつでも「親の姿勢」を変えていってみたいですね。
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コーヒーとチョコレート依存の2児(長男3歳半、長女3ヶ月)の母です。ガンダムの面白さを最近知りました。
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