国籍や障害も関係ない!みんないっしょのインクルーシブ保育とは?

インクルーシブ保育
インクルーシブ保育という言葉を、耳にしたことがある人もいるかもしれません。これは、最近注目を集めている「国籍や障害も関係なく、全ての子どもを受け入れる保育方法」のことを指しています。しかし、名前だけは聞いたことがある人、名前すら知らない人とまだまだ詳しく浸透していない部分もあるでしょう。ここでは、インクルーシブ保育についてご紹介します。

インクルーシブ保育とはどんな教育なのか

保育の様子
インクルーシブとは、英語で「全てを含む」という意味があり、教育の場で国籍や障害などを区別することなく、みんなが同じように保育を受ける方法です。しかし、それ以外にもさまざまな側面があります。

子どもがどんな背景を抱えていても受け入れる

大人も子どもも自身が抱えている問題はそれぞれ、全く違います。外見からは問題がないように見えても、何かしらの障害を抱えている場合がありますし、サポートが必要な場合もあるなど、その状況には個人差があります。

以前であれば、そういった違いを持つ子どもと区別して教育をしていましたが、インクルーシブ保育の場合は全ての子どもたちが同じ環境で過ごし、区別することなく教育を受けるという方針です。そのため、どんな背景があっても、特別扱いをしない教育の在り方だといえます。

視野が広く多様性を認める教育

さまざまな状況の子どもをすべて受け入れるので、もちろん全員が同じではありません。個人差のある状況で、みんなが同じ授業を受けるので、ある程度の視野の広さが必要になるのです。子どもはもちろんのこと、保育士も幅広い視野を持ち、全員のサポートをする必要があります。

こうした視野の広さと多様性を認める教育を行うことが、インクルーシブ保育の大きなポイントといえます。違いを区別しないインクルーシブ保育は多くの国で採用され、豊かな心の成長を手助けしているのです。

できることできないことの状況判断を身に着けさせる

さまざまな特徴を持った子どもたちを保育しているので、みんなが全ての活動に参加できるとは限りません。あの子はできるけれどこの子はできない、などそれぞれができることとできないことを抱えています。
そのため、子どもにも自分自身で「これはできそう」「あれはどうだろうか?」と状況判断を的確にできるような成長を促せます。完全に諦める前に子ども同士でサポートし合うことも多いのが、インクルーシブ保育の特徴の1つだといえるでしょう。

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インクルーシブ保育が抱える今後の課題

インクルーシブ保育の課題
どんな環境に置かれている子どもも、分け隔てなくみんな一緒に保育するインクルーシブ保育は海外ではよく見かける保育方法ですが、日本ではまだまだ少ないと言われています。そのため、課題を多く抱えていることも事実です。
しかし、それらを解消していくことで、よりインクルーシブ保育が発展していくことでしょう。

保育士に高い専門知識が必要になる

日本で根強く続いていた障害の有無によって教室を分けるという保育方法を採用せずに、全ての子どもを一緒に保育するため、保育士は一層注意深く子どもたちを見守り、サポートしなくてはいけません。それぞれ、必要なサポートもできることも何もかもが違います。だからこそみんなが違いを認めて、差別を自然と抱かない人間性を育てられる点がインクルーシブ保育の魅力です。
しかし、それには専門的な知識も必要になるため、なかなか対応できる保育士がいないことが今の課題といえるでしょう。

活動内容によっては「できないこと」への劣等感が生まれる

みんな一緒のことができればいいのですが、なかなかそうもいかないのがインクルーシブ保育の苦しい部分です。そのため、保育士の接し方によってはできない子が「障害があるからできないんだ」と感じて、人との違いに劣等感を抱く場合もあります。
違いを認め、全員が偏見のないそれぞれを尊重することを目的とした保育の方向が逸れると、自分ができない子なんだと思ってしまう可能性があるのです。

しかしできるできないにかかわらず、全ての子を大切していることを実感できるコミュニケーションをとっていけば劣等感は生まれにくいので、保育士がどのように子どもに関わっていくのかが非常に重要になります。

違いを認めるには多くのトラブルも発生する

インクルーシブ保育は、まだまだ日本ではこれからという段階なので、実際に運用を始めたとしても、子どもたちがお互いの違いを認められない、保育士との関わりの中で不満が生じるなど、トラブルが非常に多く発生することが懸念されます。
もちろん、徐々に変化していくものですが、こうしたトラブルがあると、預ける保護者としては不安感が募ることでしょう。インクルーシブ保育をどう理解し、子どもたちにどう教え、繋げていくのかが非常に重要な課題です。

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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》

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