子育てに関する「母子カプセル」という言葉をご存じでしょうか?最近、子育ての話題の中でも親子関係や母子関係が注目されていることもあり、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。ただし、この母子カプセルという言葉はあまりいい意味では使われていません。今回は、この母子カプセルの正体に迫ってみたいと思います。
母子カプセルとはどんな状況なのか?
「母子カプセル」という言葉は医学や心理学で正式に使われている言葉というわけではありませんが、「過剰に密着した母子の関係」を表すものです。過剰に密着することで、母親、子どもどちらにとってもよくないと言われています。一体どんな状況のことを言うのでしょうか?母親や子どもの特徴などから母子カプセルという言葉を考えてみましょう。
母親と子どもが密着するのは悪いこと?
母親と子どもの仲がよいのはいいことですが、過剰に密着している状況というのは子どもの成長の妨げになってしまいます。子どもが小さなうちは一生懸命お世話をして密接にかかわっていかなければなりませんが、成長と共にだんだん自立していくべきですよね。それが、お互いに依存した状態から抜け出せなくなってしまうとさまざまな悪い影響がでてくるのです。
子どもに依存する母親の特徴とは
自分のことは後回しで子ども中心の生活になり、すべてを子どもに注ぎこんでしまうような方は要注意です。赤ちゃんに接するような密着した態度をずっと続けてしまうと子どもに依存する母親となってしまう可能性がでてきます。子どもに期待をかけすぎる、子どもの要求にすべて応えようとする、しつこい程子どもを管理、束縛してしまう等の特徴があります。
母親に依存されて育った子どもの特徴とは
母親に依存され、干渉が強すぎた場合に、自分の意見や意思を押し殺したり、表現できなかったりする子どもになることがあります。成長していっても母親がいないと自分では何もできない、自分に自信が持てなくて自己主張ができないのも特徴です。また、ちょっとした挫折でも自分で立ち直れずに引きこもりがちになってしまうこともあるのです。
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母子カプセルに陥る原因は母親にある?
子育ての中心が母親という家庭も少なくないでしょう。そのため、子どもへの影響力も大きく、母親が一生懸命であればあるほど母子カプセルに陥りやすくなってしまうとも言われています。母親のどのような言動が母子カプセルに影響しているかみていきましょう。
子どもだけが生きがいになっている
子どもをかわいがるあまりに、子どもだけが生きがいになってしまう母親がいます。そのために、自立して自分から離れていくことが怖いと考え、過剰に世話を焼き過ぎて子どもの自立の妨げているのです。また、子どもの意思を尊重せず、大きすぎる自分の期待を押し付けてしまう傾向もでています。母親自身のやりたいことなどを見失い、子どものために生きている状態になっていることも原因といえます。
母親自身が愛情を必要としている
旦那さんとうまくいっていない場合や、自分の母親から愛されて育てられなかったり、関係に問題があったりするような場合は、母親自身が愛情を欲しがっています。そこで、全力で子どもを構うことでその寂しさを紛らわそうとする傾向があります。また、妊娠、出産を機に社会から離れ、孤立していると感じているような母親も同じ傾向が現れることも。孤立している寂しさを紛らわすために子どもだけに気を集中していまいがちになってしまうのです。
母性だけでなく父性も必要な時期がくる
母性がやさしく包み込むような無条件の愛情に対し、父性は厳しい条件付きの愛情と言われています。赤ちゃんのうちは母性に包まれて育っていきますが、成長していくと社会性をつけていかなければいけない時期がやってくるのです。この時期が来た時に厳しさの父性が足りないままでいると社会性を身につける妨げとなり、母子カプセルを破ることが難しくなってしまうともいわれています。
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小学生男の子と女の子二人のママです。育児を楽しみながら毎日過ごしています。
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