保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。 3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。 生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/保育記事監修者プロフィール:伊藤美緒先生
言葉を覚える過程で、「ママ」や「わんわん」などの単語からはじまり次第に上手に会話ができるようになるなど、どんどん成長していく子どもたち。「ひらがな」の読み書きは、子どもの成長にとって大きな指標の一つです。文字に興味を持ちはじめたら、学習開始のベストタイミングです。今回は「ひらがな」を効率的に覚える方法について、ご紹介します。
ひらがなを覚える時の「順番」は?
ひらがなを教える時にぜひ、意識してほしい順序があります。順序を抑えておくことで、効率良く学習できるため、子どももママも負担が少なく楽しい学習時間を作れるはずです。基本的には言葉を「読み方」を覚えてから「書き方」を覚えますが、平均的には4歳くらいで「読み方」、5歳~6歳にかけて「書き方」を覚えていくといわれています。まずは具体的な進め方をご紹介します。
まずは「読み方」から覚えよう!
大人が新しく、例えば英語を覚えようとする際にもまずは単語の「読み方」からはじめるように、子どもがひらがなを覚える際にも「読み方」からマスターしていくことでスムーズに覚えられるといいます。「読み方」の覚え方としては、「あいうえお表」を使って文字の「形」と「音」が一致することを一文字ずつ覚えていくことです。お風呂場やリビングなど日常で目につきやすいところに「あいうえお表」を貼っておいて、興味が向きやすく工夫すると良いでしょう。また、「読む練習」でおすすめなのが「頭音集め」という遊びです。例えば「あひる」「あいす」「あめ」という様に、「あ」ではじまる言葉を集めます。この遊びを通して「あ」が「ア」という音を表していて、「あひる」の「ア」も「あめ」の「ア」も「あ」と書くのだと学ぶことができるのです。日常で子どもが興味を持った文字を利用してこの「頭音集め」を取り入れると、楽しく「読む練習」ができます。
「書き方」よりも先に「楽しく書く」こと!
ひらがなを「読む方」は覚えたけど「書き方」は覚えられない、「書くこと」自体が嫌いという子どもは多いといわれます。理由として、文字を書くためにはまず上手に鉛筆を持ち、意識した通りに動かすことが難しいということが考えられます。まだ鉛筆を持ち慣れていない子どもにとっては、大人が利き手とは反対の手で文字を書く様なものなのです。指先の力加減のコツをつかむまで、文字ではなく単純に好きなものを書く「お絵かき」からはじめて、書くことへの抵抗を減らし「楽しい」という感覚を取り入れてあげましょう。
ひらがなの「書き方」を覚えよう!
読めるひらがなが増えはじめると同時に「書いてみたい」という興味につながります。しかし、やはりいきなり上手に文字が書けるわけではありません。子どもにとっては、大人の様に、手本通りに形をまねて書くのはとても難しいことなのです。ひらがなは、複数の線が組み合わさり図形の様になっていますが、子どもは図形を認識して描くことが苦手な場合が多いのです。そのため、書き方を覚える際にはまず「お手本をなぞって書く」ことからはじめましょう。何度もなぞり書きをするうちに、ひらがなの全体像を認識することができるようになります。また、なぞり書きをはじめる際には「あ」からではなく「し」や「く」など比較的書きやすい文字から取り入れることもおすすめです。
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ひらがなを教える上で意識したいコツ
子どもの能力を伸ばす上で、子どもの好奇心を利用しない手はありません。日常の中で読み聞かせている絵本など、子どもが文字に興味を持てるチャンスは意外と生活の中にたくさんあるのです。「文字を覚えたい」と自発的な気持ちが起きると、吸収率はグングン上がっていきます。そこで、ひらがなを教える上でのコツをまとめてみました。
子どもが興味のあるものの単語から教える
子どもの好奇心を刺激するには、やはり子どもの好きなものを取り入れることが近道です。単語を教える際にはお気に入りの絵本を読む際に、文字を指でなぞって言葉に意識を向けたり、自分の名前や好きなキャラクターの名前など身近で興味のある単語から取り入れたりしてみましょう。好きなものの名前を読める・書けるようになるとうれしさも感じやすいため、どんどん新しい文字や単語への興味につながるでしょう。
楽しく繰り返して「反復練習」!
子どもはリズム遊びなどの「繰り返す」遊びが好きで、新しく覚えた単語や音楽を何度も「繰り返し」口にしたがります。これをひらがな学習でも利用し、毎日繰り返し「読む」「書く」を行うことで、理解力は徐々に上がり気付けば吸収していきます。「繰り返す」ことを飽きずに継続できるように、「あいうえお」をリズム・音楽に乗せて歌うように読むなど、大人も一緒に楽しみながらできるように工夫をしてあげましょう。
やっぱり効果絶大!「褒める」ことが大切
何をするにも、「褒め言葉」は子どものやる気に大きく影響します。段階に応じて簡単な目標を設定し、それができたらとことん褒めてあげましょう。褒める時には、単純に「偉いね!」「すごい!」と抽象的な言葉より、「きれいにバランスよく書けているね!」「早く書けるようになったね」という風に具体的に褒めることをおすすめします。また、なるべく高い声のトーンで、拍手する・頭をなでるなど分かりやすいリアクションをしてあげると、ママのうれしさがスムーズに伝わり子どもも素直に喜びを感じられるでしょう。
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3歳の息子を育児中のシングルマザーです!製菓専門学校を卒業し、子供とお菓子作りが趣味です!
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