子どもが家出したとき、親はどういった行動を取るべきなのでしょうか?「どうせすぐ帰ってくるだろう」と思い、放っておくのは危険です。犯罪に巻き込まれて危険な目に遭う可能性もあるので、早く見つけてあげることが大切です。今回は、子どもが家出する理由や行き先、さらに親が取るべき対応についてご紹介します。
子どもが家出するのはなぜ?その理由とは
子どもが家出するのは、何かしらの理由があります。もし一度家出して無事に見つかっても、理由次第では家出を繰り返してしまう可能性があります。まずは、子どもが家出するよくある理由について、まとめてみました。
家に自分の居場所がないと感じたから
子どもの家出の理由として多いのが、家庭環境です。両親があまり自分に構ってくれない、暴力を振るわれる、親と口論になり「出て行け」と言われたなど、家に自分の居場所がないと感じて家出をするケースが多いのです。家にいるのが辛く、どこか他の場所にいる方が居心地が良いのでしょう。こうした理由の場合は何度も家出を繰り返す可能性が高いので、子どもが住みやすい環境になるよう、家族の協力が必須となります。
学校の人間関係に悩み逃げ出したかったから
子どもの生活は、家と学校で過ごす時間が大半を占めるので、学校で起きたことは心理的に大きな影響を与えます。例えば、クラスメートからいじめられたり、仲が良かった子と関係が悪くなったりすると、現実から逃げたくて家出をすることもあります。両親に相談できると良いのですが、なかなか言いづらいのが子ども心です。人間関係による家出を防ぐには、日頃から子どもと対話をすることが欠かせません。
友達や好きな人に会いたかったから
家庭環境が悪い、人間関係に悩んでいるといったネガティブな理由ではなく、単に友達や好きな人に会いたいからという理由で家出することもあります。事件につながる可能性は低いですが、特に好きな人に会いたいときは親の目を盗んで会うというスリルが癖になり、家出を繰り返す可能性があります。こうした理由での家出を防ぐためには門限のルールを決めたり、事前に行き先を伝えさせたりすることが効果的です。
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家出した子どもの行き先は?どこを探せばいい?
子どもが家出したときは、危ないことに巻き込まれる前に見つけ出さなくてはいけません。そのためには、子どもの行き先を見つけるのが第一です。次に家出した子どもの、よくある行き先をまとめました。ここを中心に探せば、見つかる確率がかなり高くなるでしょう。
よく遊ぶ友達や好きな人の家
子どもが家出したとき、よく遊んでいる友達や恋人の家を確認しましょう。直接行っても良いですし、連絡先が分かるなら相手の家に電話して、子どもがいるか確かめてもらうという手もあります。もしいなかったとしても、友達などから有力な情報が得られることもあるかもしれません。友達や好きな人の家に連絡を取るためには、日頃から子どもと会話をして誰と仲が良いか把握しておく必要があるでしょう。
漫画喫茶やゲームセンターなどのお店
家出をしたとき、ゲームセンターやコンビニなどお店にいることもあります。そこで、地域にある子どもが行きそうなお店を調べてみましょう。最近は、ゲームセンターなどは子どもが入場できる時間に規制を設けており、時間になると子どもを退店させるところも多いので、遅い時間に家出した場合は、子どもでも身を潜めやすいお店を中心に調べると、効率よく探せて早く見つかるかもしれません。
SNSで出会った 知らない人の家
最近はスマホが普及したこともあり、SNSで出会った人の家に家出するケースも増えています。Twitterやその他のアプリを使って家出していることをつぶやくと、「うちで良かったら来る?」というメッセージがたくさん来るので、その人の家に身を寄せてしまうのです。SNSは相手の顔が見えないので、犯罪に巻き込まれる確率は高いです。この場合は手がかりがスマホの中にあるので、どこにいるかなかなか把握できません。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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