赤ちゃんに母乳をあげる際、片方のおっぱいだけあげていませんか?片乳だけ授乳すると、乳質が悪くなったり、母乳量が減ってしまったりする可能性があります。「最近母乳の出が悪いかも?」「赤ちゃんが授乳を嫌がっている?」と思ったら、いつもの授乳スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。今回は、母乳を片方だけあげることのリスクと、授乳トラブルへの対処法をご紹介します!
片方だけの授乳は危険?トラブルのサイン
赤ちゃんに母乳をあげている間、ママは睡眠時間も削られ、体力的にツライ時期ですよね。ただでさえ大変な母乳育児。そこに「おっぱいが痛い」「赤ちゃんが飲んでくれない」などのおっぱいトラブルが起こると、大変です。これらのおっぱいトラブル、実は片乳だけあげていることが原因かもしれません。
おっぱいを片方だけあげる「片乳授乳」
赤ちゃんへの授乳方法にはさまざまな方法があるので出産した病院で教わった方法や、新生児のころになんとなくはじめた方法を、そのまま実践している人が多いことでしょう
中でも片方のおっぱいだけ授乳する「片乳授乳」を行っていると、おっぱいトラブルにつながるケースがあります。片方のおっぱいだけを赤ちゃんの欲しがるままに飲ませた結果、反対側は飲まない、あるいはほとんど授乳せずに終わってしまうことは、ありませんか?このような授乳スタイルを続けた結果、思わぬトラブルに悩まされる人が続出しています。
あなたは当てはまる?授乳トラブルのサイン
「なんだか最近おかしいな?」と思っていたら、急におっぱいに痛みやしこりが現れる場合もあります。おっぱいトラブルの予兆を見逃さないことが大切です。以下、トラブルのサインをあげてみましょう。
片方の授乳だけで30分を越える
1回の授乳が長時間になると、ママも疲労困憊(こんぱい)してしまいます。時間がかかりすぎるのは、おっぱいに異変があるからかもしれません。
片方の授乳だけで赤ちゃんが満足してしまう
片方が終わってもう片方を授乳しようと思ったら、赤ちゃんに拒否される、または、ほとんど飲まずに離される場合は要注意です。
張り方や飲み方に左右差がある
左右いずれかのおっぱいが滞っている、あるいは母乳量が減っている可能性があります。
授乳の間隔が4時間以上空いている
ママにとってはうれしいことかもしれませんが、おっぱいのコンディションは心配です。
これらの他にもママ本人に違和感がある場合は、普段の授乳スタイルを振り返ってみましょう。
合わせて読みたい
母乳を片方だけあげる三つのリスク
片方のおっぱいだけを飲ませてしまうと、もう片方のおっぱいを次の授乳時間まで休ませることになります。授乳間隔が開くことによって、古い母乳がたまり、トラブルを引き起こす恐れがあります。おっぱいを片方だけあげることのリスクは、次の三つです。
- 乳質が悪くなる
- 赤ちゃんの飲みが悪くなる
- 母乳の巡りが悪くなる
なぜこのようなトラブルが起こるのでしょうか?そのプロセスをご説明します。
乳質が悪いと赤ちゃんが飲んでくれない!?
授乳と授乳の間隔が3時間あるとします。1回の授乳で赤ちゃんが片方のおっぱいしか飲まなければ、もう片方のおっぱいは次の授乳時間まで、計6時間にわたって飲まれない状態です。長時間にわたって飲まれなかったおっぱいは味が変化し、赤ちゃんが授乳を嫌がる恐れがあります。やっと次の授乳時間になっても、母乳が古く、冷たくなっていると、赤ちゃんの飲み残しが心配です。母乳育児の場合、赤ちゃんが実際にどれだけの量を飲んでいるかわからないのが難しいところです。
母乳の循環が滞ると母乳量の低下・うつ乳に
ママの体内で作られる母乳の量は、ママの体調や赤ちゃんの飲み方によって、そのときどきで絶妙に変化するといわれています。赤ちゃんがおっぱいを吸う「吸てつ行為」を繰り返すことで、その刺激が母乳の生成を促しているからです。その反対におっぱいを吸わないままでいると、母乳の生成量は減り、そのまま母乳が出がなくなってしまうことがあります。
またすでに作られた母乳が飲まれないまま乳腺にとどまることによって、母乳の巡りが悪くなり、しこりができる「うつ乳」状態になる危険性もあります。この状態を放っておくと乳腺炎を引き起こし、ママが高熱を出す恐れがあり、ママの体調のためにも、授乳間隔を開けすぎないことが大切です。
合わせて読みたい
30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。