出産した後、赤ちゃんにおっぱいをあげていると幸せな気持ちになれますよね。おっぱいはママと赤ちゃんをつないでくれる大切な架け橋です。ところでおっぱいを吸われなくても、赤ちゃんの泣き声をきいたり考えたりしただけでおっぱいがにじみ出てきたことはありませんか?今回はなぜそのようなことが起こるのか、おっぱいが出る仕組みなどと共にご説明します。
そもそもおっぱい(母乳)ってなに?
人は産まれてすぐ母親からおっぱいをもらいます。当たり前のようですが、改めて考えてみると、おっぱいがどうやって出てくるのかとても不思議ですよね。子どもを産む前までは何もなかった胸から出産後はおっぱいが出てくるのです。どのような仕組みになっているのでしょうか?
おっぱいって一体どんなものなの?
おっぱいとは、乳房から出てくる白色不透明な液体です。おっぱいには未熟な状態で生まれてくる赤ちゃんに必要な、たくさんの成分が含まれています。おっぱいはママの血液が基底部から乳腺に運び込まれ、乳汁へ作りかえられたものです。おっぱいの成分はママが食べたもので変わってきます。脂肪分の多いものを食べると、おっぱいが濃くなるようです。
おっぱいが出てくるまでの流れは?
おっぱいはバストの中心的な組織の乳腺で作られます。乳腺は乳房の中に放射線状に存在していて、腺小葉といわれる組織でできています。ママの血液を乳房の基底部から運び込み、乳腺で乳汁へと作りかえ、乳管を通って乳管洞と呼ばれる場所にとどめます。乳首を赤ちゃんに吸われるなどして刺激を受けると、乳口を通って分泌されます。
おっぱいに含まれている栄養素は?
ママの血液から作られるおっぱいには、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が100以上も含まれています。おっぱいが赤ちゃんにとって完全な食材といわれるゆえんです。主な栄養素には、栄養価が高く赤ちゃんが吸収しやすいホエーたんぱくという種類のタンパク質、脳の成長に必要な脂肪、カルシウムの吸収を手助けする乳糖、体の働きに必要なビタミンやミネラルなどがあります。
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おっぱいの分泌に重要な役割のホルモン
おっぱいは乳房の中の乳腺を通して作られるものですが、おっぱいが作られる大切な要素が乳腺以外にもあります。それがママの体に分泌されるホルモンです。今まで何もなかった乳房からおっぱいが出てくるのは、ホルモンが脳に命令を出すからなのです。ここで関わりのあるホルモンをご紹介します。
女性ホルモンのひとつエストロゲン
エストロゲンは女性ホルモンのひとつとして知られ、乳腺を発達させる役割があります。妊娠中はエストロゲンがたくさん分泌されるので、乳腺が発達します。これによって妊娠すると胸が大きくなるという現象が起きるのです。胸は大きくなるのですが、エストロゲンにはおっぱいの分泌を抑える作用があり、妊娠中には乳腺は発達してもおっぱいが出ることがありません。
愛情ホルモンと呼ばれるプロラクチン
出産のとき、赤ちゃんが生まれた後に胎盤が排出され、その際にエストロゲンが減少します。おっぱいの分泌に重要な役割を果たすのがプロラクチンというホルモンです。別名愛情ホルモンと呼ばれるプロラクチンは、赤ちゃんが乳首を何回も吸ったり、赤ちゃんへの愛情をママがたくさん実感したりすることで、脳の中でどんどん増えていきます。プロラクチンが増えると小葉でおっぱいが作られるのです。
幸福ホルモンと呼ばれるオキシントン
小葉で作られたおっぱいは、赤ちゃんが乳首を吸う力で乳首までいくのではなく、オキシントンというホルモンの働きによって乳管を通り、乳頭へ運ばれます。幸福ホルモンと呼ばれるオキシントンは、ママが赤ちゃんを思ったときに出るものです。出産後に子宮が収縮するのを助ける役割もあります。出産直後の授乳時には、キューッと子宮が収縮しているのが分かるはずです。
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12歳サッカー小僧とうさぎ×2とハムスター×1のママです。毎日もふもふ癒されています。
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