家族を取り巻く環境に原因があるケース
身近に子育ての不安について相談できる相手がいないと自分の子育てに不安を感じやすくなります。また、夫婦関係が思わしくなく、夫婦間で協力し合うことができなかったり、経済的に余裕がなかったりすることも、子どもへの虐待の原因となることがあります。
核家族化や近所付き合いの希薄さで頼る人がいない
祖父母や兄弟などと同居しない核家族の親は、身近に子育てについて相談したり頼ったりできる人がいません。また、子育ての先輩として、祖父母に次いでよき相談相手でもあった、近所の人との付き合いが希薄になっています。そのため、自分たちだけの力で子育てしなければいけないという重圧に押しつぶされそうになることもあります。
ケンカが絶えないなど夫婦関係が不安定
子育ては夫婦が協力して行うべきであるにもかかわらず、夫が育児に非協力的で頼ることができない状況は、結果的に母親を追い詰めることになります。子どもが騒いだり泣いたりする声でイライラし、感情をコントロールできずにその矛先を子どもへと向けてしまうことがあります。もともと夫婦間がうまくいっていないケースや、DV、夫と妻の立場が逆転したケースもあります。
収入が不安定で経済的に不安、貧困
経済的に余裕がないことも子どもの虐待につながる可能性があります。
子育てはとにかくお金がかかるもの。そんなときに貧困に陥ると心の余裕まで奪われることになります。さらに、先が見えない不安はストレスを感じやすく、その矛先は子どもへ向かってしまうこともあります。
貧困から抜け出すため、いくつもの仕事を抱えることも、時間的に余裕がなくなり、育児に割ける時間も少なくなるという状況を作り出します。
おわりに
このように親が子どもを虐待する原因は一つではありません。その理由は人それぞれで、いくつかの原因が複雑に重なり合って、引き起こされてしまうものと考えられます。しかし、家族関係や社会環境の変化が子どもの虐待増加の一因となっていることは間違いないようです。
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小学生と高校生の2人の男の子の母です。海の近くに住んでいます。
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