小学校への入学準備のひとつに、「就学時健康診断」があります。入学前に健康状態などをチェックすることを目的に、お住まいの自治体から就学時健康診断を受けるよう通知が送られてきます。公立小学校に進学する場合、進学予定の小学校で就学時健康診断を受けることが多く、親子ともに初めて入学予定の小学校に足を運ぶという人も多いでしょう。今回は、就学時健康診断の内容や注意点についてご紹介します。
就学時健康診断でどんなことをする?
就学時健康診断は小学校入学前の約半年前に行うよう、学校保健安全法で定められています。10月ごろになると、役所から次年度小学校に入学するお子さんがいる家庭に「就学時健康診断通知書」が送付されます。就学時健康診断は10~11月にかけて、行われることが多いようです。
就学時健康診断を受ける場所・検診項目
1.診断を受ける場所
公立小学校に入学する子どもは、入学予定の小学校で受けることが多いようです。中には、小学校以外の場所で実施する自治体もありますが、住んでいる地域ごとに場所を決めて子どもを集めるという方式は同様です。
2.検診項目
自治体によって細かい部分は異なりますが、おおよそ以下のような検診項目があります。健康診断を受ける学校で校医を務めている医師が担当します。
- 内科検診
- 歯科検診
- 視力・聴力検査
- 耳鼻科検診
- 保健指導
また、上記の他に知能検査を行ったり、学校の教員や校長と面接を行ったりする学校もあります。
就学前準備と自治体による支援が目的
小学校入学前に健康診断を実施する目的として、ひとつは乳幼児健診以降の子どもの健康状態を確認することがあります。多くの自治体では、3歳以降に健康診断をする取り決めがないため、それ以降に発生した発達や健康状態の異常は見過ごされている可能性があります。就学時健康診断を受けることで、そうした異常を発見し、入学するまでに治療をしたり、公的な支援を受けたりして改善を図ります。
また、就学時健康診断の診断結果をもとに「通級指導を受けた方がいい」「特別支援学級に籍を置いた方がいい」というような、子どもの就学に関するアドバイスを行うところもあります。
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就学時健康診断のスケジュール例
就学時健康診断は、入学予定の小学校に子どもが集まって一斉に行われるのが一般的です。乳幼児健診などとは違い、親が付き添わずに子どもだけで検診を受けることが多いようです。ここでは、就学時健康診断のスケジュールの一例をご紹介します。検診項目などは自治体によって違いがありますが、おおまかな流れをつかむことはできるのではないでしょうか。
当日まで準備しておくこと・持ち物
就学時健康診断の1カ月半~2カ月前になると、お住まいの自治体から「就学時健康診断通知書」が送られてきます。健康診断は入学する小学校で受けるのが一般的です。提出書類がある場合は、受診日当日までに記入を済ませておきましょう。
通知書などには当日の持ち物も書かれてあるので、忘れずにチェック。提出書類、校内で履くスリッパや上履き、筆記用具の他に母子手帳などを持参するよう、指示されることもあります。また、服装にも注意しましょう。内科検診に備え、上半身が脱ぎやすい服装がおすすめです。
子どもだけで受診、親は説明会などを聞く
小学校での受診の場合、午後12時~1時に受付が始まることが多いようです。学校によって、子どもだけで受診するパターンと、親子で受診するパターンがあります。前者の場合は受付後、子どもは小学校の上級生に連れられて各種検診を行います。人見知りをする子どもには、前日に「小学生のお兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒に、お医者さんに診てもらうことになるかもしれないけれど、きっと楽しいから大丈夫だよ」と言っておくといいでしょう。
子どもが検診を受けている間、親を対象に入学説明会やPTAの説明会を開く学校が多いようです。実は、筆者が住む自治体では親子で一緒に検診を受けるバターンでしたが、検診後に給食に関する説明会が開かれ、アレルギーを持つ子どもへの対策などが紹介されていました。自治体によっては、子どもの検診後に学校側との面接が設定されているところもあります。校長先生や新1年生を担当する予定の教員と、簡単なやり取りがあるようです。すべての予定が終わるまで、おおよそ90分~2時間ほどかかると考えておきましょう。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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