離乳食は、子どもの味覚や食への興味を育てる大事なごはん!安全でおいしいものを食べさせてあげたいですね。特に、出汁の味は舌の記憶として大人になるまで残るといいます。簡単な出汁の取り方をマスターして、離乳食に活用してみましょう。
離乳食におすすめの出汁
赤ちゃんの味覚は未発達ですから、離乳食の基本は素材を生かしたうす味です。野菜やおさかな、お肉が本来持っている味を、なるべくそのまま味わってもらうことが最初の一歩。そのうえで、素材の味をひきたてる出汁をプラスしていきます。
出汁は赤ちゃんの味覚を育てる
そもそも、人間は本能的に甘い食べ物や塩味の食べ物を好みます。甘い食べ物は糖分が多く、活動のエネルギー源となり、塩味の食べ物は、生存に必要なミネラルを含んでいるからです。カロリーの高い油脂も、エネルギー効率がよく、好まれる食品。こうした本能的な嗜好(しこう)にストップをかけるのが出汁のうまみです。出汁のおいしさは、アミノ酸で構成されたうまみ成分とよい香りです。アミノ酸のうまみは、何度も口にして学習することで身体にしみ込んでいきます。出汁を使って赤ちゃんの味覚を育てることは、成長後の食生活にも少なからず影響を与えると考えられています。
インスタントは塩分に注意
出汁のイメージは、「基本だけれど難しい」「手間がかかる」というものではないでしょうか。確かに、料亭や高級料理店では一流の材料を使って丁寧に出汁を取りますが、そこまでおおげさにかまえることはありません。簡単な出汁の取り方もありますし、インスタントでもかまいません。ただし、インスタントの出汁を使う場合は、塩分に注意してください。わたしたち大人が「おいしい!」と感じる出汁は、塩分や添加物がプラスされている場合があります。なるべく無添加で、品質のよいものを選んでください。
合わせて読みたい
基本の出汁の種類
お母さんが作ってくれたごはんはどんな味がしましたか?お味噌汁ひとつとっても、出汁の種類は家庭によって違いますね。離乳食として与えたい基本の出汁は、6種類。昆布、干ししいたけ、にんじんやたまねぎの野菜、かつお、煮干し、ささみの出汁です。使用開始のおすすめ時期が異なるので、注意してください。出汁がなくてもよく食べてくれる間は使わなくてもOKですし、毎食使う必要もありません。
植物系の出汁は離乳食初期から
昆布や干ししいたけ、野菜を使った出汁は、離乳食初期(5カ月頃)から使えます。離乳食のはじめはおかゆや豆腐、野菜を使いますね。赤ちゃんが野菜の味に慣れてきたら、出汁を使ってみましょう。いままで水でゆでていた野菜を出汁でゆでる、つぶした野菜を出汁でのばしてみる、といった使い方から試してみます。にんじんやたまねぎ、キャベツなどの野菜を煮て取った出汁は、ゆでた野菜をそのまま具にしてスープとして食べさせてあげてもいいでしょう。
肉・魚系は離乳食中期から
ささみやかつお、煮干しなどの肉・魚系の出汁は、離乳食中期(7カ月頃)からはじめます。これも赤ちゃんが肉や魚を離乳食として食べ、味に慣れてきた頃が目安です。魚介系の出汁は、エビやホタテなどもありますが、アレルギーの心配もあり、急いで食べさせる必要はないでしょう。肉系も、豚や牛からいい出汁が出ますが、脂も多く、味も濃いので強くはすすめません。油の少ないあっさりしたささみが適当でしょう。
合わせて読みたい
子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。