一時期テレビでも話題になったこともある、DNAの親子鑑定。みなさまの中には、密かに自分の子どもかどうか気になっている・・・という方もいるのではないでしょうか?ですが、あまり人には知られたくないというのが本音ですよね。ここでは、DNAの親子鑑定について、詳しくご説明します。
どんな人がDNA親子鑑定を受けるの?
DNA鑑定とは、人間の細胞の中に存在するDNAを調べることにより、個人識別ができるという鑑定方法のことで、親子の血縁関係を調べるときにも使われています。DNA親子鑑定とも呼ばれているこの方法ですが、一体どんな人が受けているのでしょうか?
生まれた子どもが自分に似てない
結婚して生まれた赤ちゃんが成長するにつれて、「自分と似てない」と感じるパパやママは意外と多く、お互いの浮気を疑ってDNA親子鑑定をするというケースもあるようです。ですが、人の遺伝子は約2万個あるといわれており、遺伝子の受け継ぎ方によっては顔が変わってくる場合もあります。また、パパにもママにも似ていない場合は、祖父母の隔世遺伝を受けた子どもであることも多いので、最初からパートナーの浮気を疑うというのは夫婦関係の維持のためにも、やめた方がいいかもしれません。
体外受精で取り違えがなかったか不安
不妊治療の一つである体外受精により子どもを授かった夫婦が、精子や卵子、受精卵の取り違えなどがないかを疑い、本当に自分たちの子どもであるか確認するためにDNA親子鑑定を受けることがあります。過去に受精卵を取り違えたという事故が報告されていることもあり、産婦人科や婦人科では厳重な対策がされています。ですが、体外受精は一度自分の体から離れての妊娠ということで、どうしても不安が拭いきれないという人が多いようです。
親からの催促で検査を受けることも
近年は、結婚する前に妊娠が発覚する『できちゃった婚』が増えており、日本では新婚カップルの25%ができちゃった婚だといわれています。しかし、親世代の中高年は、世間に顔向けできないなど快く思っていないことが多く、孫の顔を見た途端「あなたに似てないわね」なんていわれることも。このような親からの催促や無言の圧力から、DNA親子鑑定を受ける人もいるようです。
合わせて読みたい
DNA親子鑑定の方法や費用が知りたい
いざDNA鑑定を受けようと思っても、どこでどのように検査を受けたらいいか分からない人というがほとんどですよね。親子鑑定を受ける場合、DNA鑑定を行っている民間の会社や研究機関で申し込むことが基本です。ここでは、鑑定を受けるほとんどの人が利用している「私的鑑定」と「公的鑑定」について見ていきましょう。
簡単で費用が安い私的鑑定について
私的鑑定とは、個人的に親子関係を確認するための鑑定方法です。検査の方法としては、鑑定会社に親子鑑定の申し込みをし、送られてくる検査キットを用いて自分自身で検体を採取し、鑑定会社宛てに送り返し、専門家に鑑定してもらうという流れになります。結果は1週間前後で知らせてもらえますが、スピード便に対応している会社であれば、3日程度で結果を知ることが可能です。費用は2万〜5万円と、比較的安い価格で検査を受けることができるといわれています。
裁判所に提出するなら公的鑑定となる
公的鑑定は、裁判所に鑑定結果の書類を提出する必要がある場合に受ける検査です。公的鑑定の場合は、必ず第三者の立ち会いが必要で、立会人の下で検査に必要な検体の採取を行わなければなりません。さらに検査に関わる人の同意が必要となり、私的鑑定より厳重に行われます。結果は1週間〜2週間ほどかかり、費用は5万円〜と私的鑑定より高いですが、何かあったときのために、裁判鑑定を利用する人は意外と多いようです。
DNA親子鑑定に必要な検体って何?
私的鑑定・公的鑑定どちらも、鑑定するには検体の採取が必要です。DNA親子鑑定では口内上皮と呼ばれる「口の中の内側の粘膜」が一般的に検体として適しているといわれており、検査キットに付属している綿棒で頬の内側を4〜5回こするだけで簡単に採取することができます。最近では口内上皮以外にも、毛髪や歯ブラシ、タバコの吸い殻などでも検査ができるようになっているようですが、これは追加料金がかかる場合がほとんどですので、利用する方は確認が必要です。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。