小さい子どもがいるお母さん達にとって、小児科外来といえば「いつも混んでいる」、「待ち時間が長い」といったイメージがあると思います。私は小児科看護師として、長い待ち時間の間に子どもがグズってしまい、ついイライラしてしまうお母さん達の姿を多く見てきました。今回は、混雑する待合室では一体どのような過ごし方をしたらよいのか、子どもがグズらないようにするポイントも含めて説明したいと思います。
待合室で子どもと快適に過ごすために準備できること
子どもを病院へ連れて行くとなると、保険証や母子手帳、オムツに着替えなど準備の段階でバタバタとする方が多いと思いますが、そこはいったん落ち着いて、これから予測される、長い待ち時間のために「グズり対策グッズ」も用意してみましょう。
お気に入りの絵本やおもちゃを持参する
子どものグズり防止に一番効果的なのが、慣れ親しんだ絵本やおもちゃです。いつもと違った待合室の雰囲気に子どもはつい緊張してしまいますが、家でいつも遊んでいるものが身近にあることで大人の想像以上にリラックスできます。お母さんとしては荷物を最小限にしていきたいところですが、きっと役に立ちますので子どもには内緒でそっとカバンに忍ばせてみましょう。子どもが飽きた頃にサプライズで出してあげるのがポイントです。
子どもが好きなおやつやジュースを持参する
長い待ち時間の間に、子どもが空腹や喉の渇きを訴えることもありますので、飲み物や軽食、おやつなど子どもがリクエストしたときにパッと出せるように準備しておきましょう。飲食後には食べこぼしやゴミはきちんと片付けて周囲の患者さんの迷惑にならないようにしましょうね。また嘔吐(おうと)や下痢をしている子どもの場合には診察の前はなるべく飲食を控えたほうがよいのですが、「喉が渇いた」と訴えが強いときには常温の水などを一口程度与えて様子をみましょう。
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待合室で子どもがグズってしまったときの対処方法
実際に子どもが待合室でグズり始めてしまった場合、ほとんどのお母さんが頑張って子どもをあやそうとしますが、なかなかうまくいかないことが多いです。しかし、いくつかポイントを押さえることで子どもの機嫌が直り、お母さんの負担を減らせることができますので紹介したいと思います。
いったん外の空気を吸ってリフレッシュする
病院の待合室という閉鎖された空間に長い時間いることで、子どもは当然飽きてしまいますし、慣れない場所に緊張とストレスも感じてしまいます。もし子どもがグズり始めてしまったら待ち時間の合間に時々、外に出てリフレッシュさせましょう。大声で泣き叫んでいた赤ちゃんもケロっとご機嫌になって帰ってくることも多いのでおすすめです。外出の際には必ず受付に自分達の待ち時間はどれくらいなのか確認し、「ちょっと外の空気を吸って来ます」などと声をかけていくようにしてくださいね。
待ち時間が長い場合にはいったん帰宅する
待ち時間がまだしばらくあるのに、時々外の空気を吸っても機嫌がよくならない、おもちゃやおやつも効果がなくずっと大声で泣き叫んでいる、といった場合には諦めていったん帰宅して出直しましょう。体調が悪いと特に子どもはグズりやすくなってしまいますので、どうしようもない場合もあります。受付のスタッフにいったん帰宅することを伝えて何時頃病院に戻ったらよいのか確認しましょう。周囲の人を気にしながら泣き叫ぶ子どもと長時間待合室にいるよりも、いったん自宅に帰ってしまったほうがお母さんの負担も少なくて済みます。
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30代後半の看護師。整形外科、消化器内科を経て現在は小児科クリニックで管理職を担う。プライベートでは夫と長女(4歳)、次女(0歳)を家族に持つワーキングママ。子育てポリシーは「他人と比べない」こと。正解のない育児に日々、奮闘しながら親も子どもと一緒に成長していきたいと考えている。看護師の経験を活かした医療系の記事を担当。
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