近年、自分の部屋ではなく家族の集うリビングで勉強する「リビング学習」が一般的になっていますね。東大生の約半数がリビングで勉強していたということで「リビング学習は成績がアップする」と徐々に浸透し、昨年度玩具メーカーのバンダイが行ったアンケートでも、小中学生の約半数がリビングで勉強しているという結果でした。では、なぜリビング学習は成績がアップするのでしょう。
リビング学習が成績アップにつながる理由
自分の部屋で勉強するのが一般的だったパパママにとって、生活音や家族の気配のあるリビングでの学習は、本当に集中できて学習内容が身についているのか不安になりますよね。まずは不安を払拭(ふっしょく)するため、リビング学習のメリットを確認しましょう。
【小学生の学習場所】
1位 | 自宅のリビング・ダイニング | 64.2% |
2位 | 自分の部屋 | 17.7% |
3位 | 塾 | 3.5% |
安心感が自発的な学習姿勢を生む
小学校に入学するまでの子どもたちは、家にいる時間のほとんどをリビングで過ごします。ダイニングテーブルでお絵かきをしたり、ママがお料理をしている音を聞きながら絵本を読んだり。家族の気配や生活音の中で過ごしてきた子どもたちにとって、リビングで勉強することはごく自然なことであり、反対に自分の部屋で一人にされることは孤独や不安を生むのです。ですからお絵かきや絵本が宿題や教科書に変わっただけという感覚で、宿題や勉強を遊びのように楽しむことができ、それが自発的な学習姿勢を生み成績アップにつながるのです。
わからないところをその場で解決できる
勉強は、わからないところがわかると面白くなります。特に小学生の勉強は、試験やテストに向けてわからないところが無くなるように取り組んでいくものですよね。リビング学習は、わからないところがあったときに近くにいる家族に質問でき、その場で解決できます。つまり、なぜ?と思ったときに答えがわかるため、時間がたってから解決するときに比べ記憶に残るのです。また、後で聞けばいいかと思っているうちに忘れてしまうということも無くなり、より学習内容が身につくのです。
雑音があっても集中できる力が身につく
リビングにはさまざまな生活音が鳴り家族の気配や話し声が常にありますが、これらは子どもにとって安心感につながるものであるため不快な雑音にはなりません。安心感をある音の中での学習の積み重ねが、どのような場所や状況でも集中できる力を身につけるのです。また、大事なテストや試験の際も、周囲の人の気配や雑音に気をそらされずに集中して取り組めるようにもなり、実力を発揮できます。
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リビング学習をするときの注意点
リビング学習は、ただリビングで勉強させれば良いというわけではありません。子どもの学習意欲を損なわせず、学習内容がより身につくようにしなければ、リビング学習の意味が無くなってしまいます。では、どのような点に注意すると良いのでしょう。
監視しているような声かけはしない
リビング学習は子どもの様子がわかるだけに、手が止まりなかなか進まなかったり、明らかに集中していないことが目についたりするとついつい「何をしてるの?わからないの?」と口うるさく言ってしまいがちです。しかしながら、子どもにとってこれらの言葉は常に見られているような居心地が悪いものであり、今やろうと思っていた気持ちをそいでしまいます。ですから、子どもから話しかけてくるまでは、できるだけ口を出さずに見守りましょう。
呼ばれたり質問されたりしたらすぐに対応する
リビング学習のメリットのひとつは、わからないことをすぐに解決できる点です。子どもの学習時間は、夕食の準備や後片付けと家事で忙しい時間帯ではありますが、呼ばれたらできるだけすぐに対応し、すぐに答えを一緒に見つけてあげましょう。計算問題などは、答え合わせを一緒にして間違いをその場で正すことで、なぜ間違えたのかその原因を確認し理解することができます。成績アップにつなげるためにも、できるだけすぐに対応しましょう。
集中力を損なわせる過度な雑音は控える
生活音はリビング学習にはつきものですが、子どもが集中力を切らせてしまいがちな生活音というものもあります。テレビの音や兄弟の話し声など、集中力を損なわせる生活音は雑音です。ですからすべての生活音が良いわけではなく、控えるべき生活音もあるということを念頭に子どもの様子を観察し、学習するリビングの環境を整えてあげることも大切です。
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7歳3歳1歳の1男2女のママです。毎日子育てに奮闘中!
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