お片付けが家庭科の授業で取り入られつつあるのをご存じですか?お片付け=整理整頓と言えば昔から家庭でのしつけの一環であり、幼稚園や保育園、学校での日常の活動の中で自然と身に付いていくものという認識が一般的でしたが、今やお片付けが職業のひとつとなる時代となっています。お片付けは慣れるものではなく学ぶものになりつつあるのです。
学校で行われる「お片付け教育」とは?
今「家庭科」は、実生活に役立つ知識をより実践的に学べる内容へと変化しています。文部科学省が定める小学校の教育指導要領にも「整理整頓や清掃の仕方や工夫」という記載があり、多くの家庭科の教科書にはお片付けに関する具体的な内容が掲載されています。
お片付けの指導とお片付け教育の違い
学校でのお片付けの指導と言えば、清掃活動と同じような位置づけで、使ったものをあらかじめ決まっている場所に戻すという作業が主ですが、家庭科などで習う「お片付け」は一歩踏み込んだ内容となっているのです。なぜ整理整頓は必要なのか、どのように片付ければ使いすいのか、片付けることによってどのような効果が得られるのかということが、身近な例と共にわかりやすく解説されています。
お片付けのプロが授業のノウハウを提案
学校でのお片付け教育について、そのノウハウを提供している会社もあります。例えば、お掃除用品のレンタルやハウスクリーニングなどで知られる株式会社ダスキンでは、学校の先生向けに学校でのお片付け教育カリキュラムを紹介しています。授業内容は、子どもたちが実際に机の中や教室を使って散らかっている状態を実感した後、お片付けの意義や必要性を学ぶ実習形式の内容です。
学校でお片付けを学ぶメリットとは
子どもが家庭で求められるお片付けは出したものを元に戻すことが主で、整理整頓の基本を体系的に学ぶという機会はあまりありません。もちろん、一度きれいに片付けた場所をそのままの状態に保つためには、日ごろから出したものを戻す習慣を家庭で身につけることはとても大切です。しかし、自分だけではなく他者のことも考えた整頓方法を学ぶにはいろいろなひとがいる公共スペースが最適と言えます。
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大人も「お片付け」に悩む日本の現状
昔から、お片付けをしない子どもがママを悩ませてきました。けれど、今、お片付けの問題は子どもに限ったことではなく、子どもにお片付けを指導すべき立場の多くの大人たちがお片付けに悩んでいるという状況があります。
なぜ、多くの大人がお片付けに悩むのか?
かつて日本人は壊れた日用品は修理して使い、衣類もリメイクするなど、一つ一つの物を大切にした暮らしをしてきました。しかし、大量消費時代になると次々と新しいものを次々と買う一方で古いものもなかなか捨てられず、家の中は物でいっぱいに。株式会社フェリシモが2015年に行なった調査によれば20代~50代女性の約半数は自宅の片付けができていないという認識を持っているという結果になっています。
自己流はもはや限界?「お片付け本」が人気の理由
書店の実用書のコーナーは、「お片付け」「収納」「断舎利」といった本が大量に並んでいます。満足のいくお片付けが日常的に行われているのなら、この種の本を買う必要はないわけですから、いかに多くの人が自己流のお片付けに限界を感じているのかが見て取れます。もはや、お片付けは家庭でのしつけや日常生活だけで身につけられるものではなくなってしまったのかもしれません。
「お片付け」が職業になる現代がやってきた
大人の間でも「お片付け」を理論的に学ぶ人が増えています。ハウスキーピング協会が実施する「整理収納アドバイザー」や「整理収納コンサルタント」といった資格も人気で、資格を活かして多くの人が活躍しているのです。この現状を見れば、学校で教科の一環としてお片付けを学ぶことも何ら不思議なことではないと言えるのではないでしょうか。
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