一番古い記憶はいつからありますか?覚えていても幼稚園や小学生の人が多いかもしれません。しかし、生まれる前のおなかの中にいるときの記憶や、生まれてくるときの誕生記憶を持った赤ちゃんも少なくありません。おなかから生まれる瞬間の記憶があるというのは不思議ですよね。陣痛から出産までの「誕生記憶」についてご紹介します。
胎児の不思議!「誕生記憶」ってなに?
赤ちゃんが生まれた瞬間のことを覚えていることがあります。そのときの記憶を「誕生記憶」と呼ぶのです。おなかから赤ちゃんが出てくるときの記憶があるというのはいささか信じられませんが、実際にそういう事例があるのです。
「胎内記憶」と「誕生記憶」の違いとは
誕生記憶と同様に知られているのが胎内記憶です。胎内記憶は、赤ちゃんがおなかの中にいるときの記憶を持っているというもので、「真っ暗な世界で温かかった」ということもあるそうです。それに対し、誕生記憶は実際におなかから出てくるときの記憶。出産に立ち会っていた人でしか知らないことも子どもが知っている。それは誕生記憶を持って生まれたからかもしれません。
胎内記憶や誕生記憶を持つ子どもの割合
胎内記憶や誕生記憶を持つ子どもはどのくらいいるのでしょうか?
- 胎内記憶を持っている…33%
- 誕生記憶を持っている…21%
一般的には、胎内記憶を持っている子どもよりも、誕生記憶を持っている子どもの方が少ないそうです。誕生する瞬間は一瞬のため、覚えていることが珍しいようです。それでも覚えていてくれたらうれしいですよね。
出産のときに記憶を消すホルモンが出る!
出産のときには、子宮を収縮させるホルモン(オキシトシン)や、コチゾールというストレスホルモンが分泌されます。この2つのホルモンには、記憶を消す効果があるそうです。赤ちゃんが生まれてくるときに「痛い」「つらい」という感情を持ってしまっても、忘れられる仕組みになっているそうです。このことを聞くと、誕生記憶を持っていることが普通で、ホルモンの作用によって忘れてしまった子どもが多いと考えるのが自然ですね。
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「誕生記憶」で覚えていること
私たちは生活をしていくうえで記憶がどんどん重なっていくので、5歳までに子どもに聞いてみると答えてくれるかもしれません。誕生記憶が無くなるわけではないのですが、思い出しにくくなるようで6歳の子どもで誕生記憶を持っている子は10%程度まで減ってしまうそうです。
(1)出産時のことを知っている
「そろそろ出ようと思って出た」「首になにかが巻き付いて苦しかった」という誕生記憶を持っている子どもがいます。比較的すんなり出産できた子どもは、難産の子どもよりも誕生記憶を持っている確率が高いそうです。「暗いところを通って明るいところに出た」というのは出産ならではの記憶なのかもしれません。出産のときに、赤ちゃんも頑張っているとわかりますよね。
(2)出産時の大変だったことを知っている
「自分で出ようと思ったのに、慌てるから苦しかったよ」「生まれたときに喉に引っかかって苦しかった」というような、出産時の大変だった記憶を覚えている子どもがいるのです。陣痛促進剤を使った人は、慌てるから苦しかったよと言われることがあったそうです。医師が羊水を吸うチューブを使用したところ喉に引っかかって苦しかったと感じることもあったとか。
(3)帝王切開のときの記憶がある
帝王切開のときの記憶がある子どももいるようです。「窓が開くように明るくなった」「のこぎりのようなもので開かれた」というのは、おなかの中にいた赤ちゃんだからこそ感じられる感情です。自然出産であっても、帝王切開であっても記憶があることがあるので、自分の子どもには誕生記憶があるかどうか聞く楽しみがひとつ増えますね。
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20代後半。家族構成は妹と妹の息子です。大学卒業後機械メーカー勤務、その後ライターになるために脱サラ。現在は塾講師とライターで生活しています。教員免許中学・高校 数学理科を取得。子どもが自ら考えて成長できる場を作っていきたいと考えています。
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