保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。 3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。 生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/保育記事監修者プロフィール:伊藤美緒先生
公立小学校での不登校や学力低下、学級崩壊や、早期教育への関心、いい教育を受けさせたいという保護者が増えたことで、小学校受験への関心が高まっています。メディアで取り上げられることが増えたことも要因として挙げられるでしょう。小学校受験を具体的に考えている方にもそうでない方にも、役に立つ小学校受験の基礎知識をご紹介します。
準備期間はいつから何をすればいいの?
小学校受験は、公立小学校と異なり、入学するための試験を実施している学校がほとんどです。日常生活から学習に至る面まで、幅広い内容の試験が実施されます。そのため、小学校受験を考える場合は、試験に対する勉強の準備期間が必要です。
小学校受験の準備はいつから始めればいいのか
小学校受験の準備は、受験を考える多くの保護者が、幼稚園年中の11月ごろから約1年をかけ準備します。また、高校や大学の受験準備と違い、受験対策の幼児教室や塾に通うだけでなく、家庭でのしつけも重要です。そのため、四季の変化や年中行事などを体験的に知ることも大切なことから、準備期間は1年ほど設けましょう。
家庭でするべき小学校受験準備について
先ほども述べたように、小学校受験は家庭でのしつけが重要視されます。それだけでなく、自然体験や生活体験も同様です。これらのことは、日常生活においての手伝いや、外に出て自然と触れ合う自然体験を楽しみながら豊富に経験させることで、身についていきます。自然体験や生活体験に対する面接での質問も増えているので、親子の触れ合いを通してこうしたことを学ばせることが受験準備につながるでしょう。
幼児教室で行う小学校受験準備について
幼児教室は、主に学習面での受験準備が行われます。小学校受験に特化した幼児教室があり、小学校受験をする場合には、ほぼすべての家庭が通わせているのが現状です。幼児教室によってカリキュラムが異なるため、お子さまが受験する小学校の試験項目を考えて幼児教室を選ぶ必要があります。場合によっては、幼児教室の他に、体操教室や絵画教室へも通わせる必要が生じるでしょう。
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小学校受験の試験はどんなものなのか
小学校受験の準備では、家庭面での準備と幼児教室での準備について述べましたが、実際に行われる試験の内容はどういった内容なのでしょうか。すべての学校がすべての項目を行うわけではありませんが、行われている試験を紹介します。
プリントのテストや口頭でのテストなど学習系
筆記試験の形式のテストは、例えば、仲間はずれを探したり、生活の中でのマナーを聞かれたり、ものの名前を聞かれたりと、学習ドリルのような内容の試験になります。また、口頭の試験では、例えば、先生の質問にその場ですぐに答えたり、いくつかのカードからお話を作ってみたりと、臨機応変に指示に対応する能力が必要です。
マット運動など実際に身体を動かす運動系
運動系の試験では、マット運動や、走る、飛び跳ねる、ボールを投げるなどの基本的な運動能力が試される試験です。運動試験では、運動の能力そのものを見られていますが、先生の指示が聞けるかどうかも試されています。よく出題される運動の例として、両手足をまっすぐにしたまま床につけた状態で歩く、「くまあるき」はよく出題される運動の一つです。
グループ遊びなどを通して見られる行動観察
行動観察は、受験生が何人かのグループになり、その中の遊びを通して行われる試験です。例えば、相手に対する態度やあいさつができているか、協調性やリーダーシップがあるか、など、その子の特性を見られます。多くの学校の試験で、この行動観察を重視している場合が多く、基本的な生活習慣など、しっかりとした対策が必要な試験といえるでしょう。
その他に行われる試験について
上記の試験の他には、ひもを穴に通したり、紙などをちぎったりする手先の器用さを見る試験や、服を畳むなどの、しつけ面を見る試験が行われることがあります。また、お話を聞いて、その内容について質問される記憶の試験や、複数の絵を覚えてその絵に関して質問される、絵の記憶の試験もあり、学校によっては、行動観察やプリントの試験に含まれる場合もあるでしょう。
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3歳の男の子の母です。毎日振り回されています。
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