知っていましたか!生理の貧困があることを?!

生理の貧困
女性は、毎月の生理に悩まされるものです。生理中は心も身体もデリケートな状態になるため、生理痛や疲労感などのさまざまな症状が現れます。しかし、このような不調以外にも、生理の時は生理用品を十分に用意しなければならないという手間も必要で、意外とお金を費やしてしまいますよね。

また、最近生理用品の購入が難しい「生理の貧困問題」がクローズアップされているのをご存じですか?ここでは、生理の貧困とは何かについて解説します。

生理の貧困とはどういうものか?

貧乏な学生
生理の貧困とは、経済的な理由によって十分な生理用品を購入できないことを言います。
もともとは、2017年のイギリスで生理の貧困の調査が実施され、10%の人が「生理用品を購入できなかったことがある」と答えたことから、問題が明るみになり、世間が注目するようになりました。

特に若年層の女性にとっては大きな問題に

生理の貧困は年齢を問わず陥る可能性がありますが、中高生や大学生などの若い世代の女性にとって、より深刻化してしまうケースが多いと言われています。なぜなら、この世代の6割以上は、生理用品代を親から出してもらっていたり、残りの3割の人も自分のお小遣いやアルバイト代から捻出しているからです。

そのため、親が生理用品購入のためのお金を重要視していない場合、子どもは親に気軽に要求することが難しくなります。また、お小遣いやアルバイト代から生理用品を購入している場合でも、その他にお金を費やさなければならない物も多く、限られた収入の中で生理用品だけに出費ができない状態なのです。

中には、洋服やメイク用品などは購入できるのに、生理用品を得ることができないのはおかしいと批判する人もいます。しかし、生理用品は消耗品です。一方、洋服やメイク用品などは繰り返し使うことができます。その影響で、生理用品購入の優先度合いが低くなる場合もあるのです。

生理用品の購入ができずに辛い経験をすることもある

女性は、月に1度の生理を意図的に止めることはできません。そのため、生理用品の購入ができないと、テッシュやトイレットペーパーを代用品として使わざるを得ない人もいます。また、生理用品をとりあえずは購入できても、捨てるのがもったいないため、ナプキンをできるだけ変えずに我慢するケースも存在します。

しかし、代用品は生理用品と比べて機能性が良いとは言えないため、血液のモレを気にしながら過ごさなければならず、それが精神的なストレスとなることも多いのです。
さらに、生理用品を変えずに使い続けることで、かゆみやかぶれがひどくなるなどの問題が発生し、病院のお世話にならざるを得なくなる場合もめずらしくありません。

生理用品以外にも鎮痛剤購入や治療費がかかる場合も

生理の時は、生理用品だけを使っていれば良いわけではない場合もあります。一口に生理と言っても個人差があり、生理用品だけで問題ない人もいれば、生理痛がひどいため、鎮痛剤の服用がかかせないケースもあるのです。

また、子宮内膜症などの婦人科系の疾患を持っている場合は、病院での治療費も必要になります。
生理の貧困とは、生理用品を購入できないという場合だけではなく、それに付随した問題も含めて考えるべきなのです。

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生理の貧困とは女性だけの問題ではなく、公の支援が必要

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日本においては、人口の半分が女性ですし、学校や会社など身近な場所にも女性はいます。社会生活はさまざまな人が理解し合い、協力することでより良い流れを生み出して行くことができるのです。
つまり、生理の貧困に対しても公的な支援をし、問題の芽を少なくしていくことが期待されています。

自治体などで生理用品の無料配布を行っている

生理の貧困の深刻化を受け、日本でも支援の輪が広がりつつあります。一定の自治体の学校などで、生理用品の無償配布が始まりました。2021年5月時点で検討中も含め、255の団体が活動に加わっているのです。
また、東京都は近いうちに都立学校の女子トイレに、生理用品を設置する目標も掲げています。

海外の生理の貧困への対策について

海外では、日本のように部分的ではなく、大々的に生理の貧困対策をしている国もあります。
例えば、ニュージーランドやスコットランドでは、すべての学校で生理用品を無償提供しています。また、イギリスでは生理用品購入へのハードルが低くなるように、一部の生理用品に対して税を撤廃したという取り組みを行いました。

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